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教育学部1、2年生合同ゼミでのポスターセッション2024-地球温暖化対策として自分たちができること-

教育学部1年生・2年生ゼミ

2024/07/22

教育学部では、2021年度から1、2年生合同でゼミを展開しています。今年度は、地球温暖化に対して実行できる対策を各グループで検討し、解決策を発表するプロジェクトに取り組みました。5月のゼミでは、千葉市環境局環境保全部脱炭素推進課の職員の方をお招きし、持続可能な都市の実現に向けた取り組みを紹介していただきました。さらに6月のゼミでは中間発表を行い、チームごとに定めたテーマに関する調査の進捗を発表しました。今回はその集大成となるポスターセッションの様子を紹介します。

 

前回の授業(中間発表)の様子はこちら

各チームごとに調べた課題について発表

ポスターセッションでは、会場を教室から敬愛アリーナに移して開催されました。各チームが前半・後半の二手に分かれ、それぞれ40分という持ち時間で発表を繰り返します。また、千葉市環境局の職員の方や昨年度ポスターセッションを経験した3年生の有志が審査に加わりました。

発表前に行われた全体会

ポスターセッションの様子

学生たちは、それぞれのチームが選んだテーマに基づき、アンケートや聞き取り調査の結果、参考文献からのデータ、視覚的な資料を用いてプレゼンテーションを行いました。様々な観点から対応策の提示が行われ、発表の後は参加学生や教員からの質問が飛び交っていました。

森林破壊について考えたチーム

「地球と人間が共生するために」をテーマに、自然環境と人々の生活の調和について考えました。具体的な施策としてFSC認証木材の使用を推進することや、森林保全の重要性を説明しました。発表者の一人は、千葉県山武市にある「日向の森」で森林保全のためのボランティアに参加したそうです。そこで体験したことをもとに、森林を管理・維持することの大変さを参加者に共有し、森林保全の重要性を訴えていました。

 

※FSC認証:森林に生息する生物の多様性を守り、地域社会や先住民族、労働者の権利を守りながら適切に生産された製品を消費者に届けるためのマーク。

資料を配布し、緑を守ることの大切さを説明

小学生にもできるSDGsゲームを盛り込んだチーム

SDGsの理解を深めるために「キャット&チョコレート」というアイディア発想ゲームを用いたアプローチを行いました。ゲームを通じてSDGsの17の目標を学ぶことができる工夫がされており、小学生でも楽しみながら学べます。小学校教員を目指す学生ならではのユニークな発想です。SDGsの各目標に関連するカードを用意し、参加者がそれをつなげてシナリオをつくり、解決の糸口につなげていくという発想です。SDGsの目標を身近に感じることができ、実際の行動に結びつけるヒントを見つけることができそうです。

  • 発表の様子

  • 教員と学生が一緒になってゲームに取り組む

会場の様子

  • 規格外野菜の魅力や可能性について考えたチーム

  • 紙・プラスチックの削減について考えたチーム

  • 教科書の再利用について考えたチーム

  • 外来種による環境問題について考えたチーム

  • 教員からの質問を受ける様子

  • 先輩の3年生からアドバイスを受ける様子

審査を行った3年生から
  • 昨年の自分たちよりさらに踏み込んだアイディアがたくさん出ていてすごいなと思いました。ワクワクするテーマがたくさんあって、チームによって視点やまとめ方が異なっていて、とても面白かったです。
  • なぜそのテーマを扱おうと思ったのか、どんな疑問を持ったのかなど、そのテーマについて調査しようと思った目的がしっかりしているチームは、ゴールとして導き出した回答もとてもしっかりしたものになっていました。疑問や目的が曖昧だと、ただ調べただけで終わってしまうこともあるので、ここを意識して調査すると良いと思いました。

たくさんの3年生が審査に加わっていました!

千葉市環境局の職員の方からのお話

学生の皆さんは様々なテーマで調べていて、興味深く聞くことができました。特に脱炭素や気候変動対策については、千葉市でも重点的に取り組んでいる課題です。例えば、以下の3つを実行すると、それぞれこのように年間のCO2排出量が減ります。

 

  • ペットボトル1本をマイボトルに変える→3.3キログラム
  • 冷蔵庫を開けている時間を10秒減らす→3.0キログラム
  • 紙1枚減らす→2.7キログラム

 

杉の木1本につき8.8キログラムのCO2を吸収してくれるので、千葉市に住む約98万人の一人ひとりがこの3つを行うと、美浜区の半分のCO2排出量を削減できることになります。皆さんも、今日発表したお話や取り組みを周りの人に広げていってほしいです。

学生の発表を聴く千葉市環境局の職員の方

教育学部の教員から

審査結果をもとに、上位8チームは年末に行われるSDGs集会で再び発表を行う予定です。このポスターセッションは、学生たちが自ら課題を設定し、課題を解決するための方法を考え、実行した成果や解決のための提案を発信する場です。このプロジェクトを通して、地球温暖化対策の重要性を認識するだけでなく、実践的な解決策を考える力や批判的思考力、創造力、コミュニケーション力、発信力なども養うことができたのではないかと思います。課題の解決に真剣に取り組み、具体的な行動提案を行う姿勢は非常に印象的で、将来の環境問題への対応に大きな期待を持たせるものでした。

 

教育学部では今後も、SDGsをテーマにしたプロジェクトを通じて、学生たちが主体的に課題解決に取り組む機会を提供していく予定です。

 

 

文責:IR・広報室

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