井上先生の「英語科指導法」です。授業では自分で模擬授業に取り組むだけでなく、他の学生の模擬授業を参観する機会もたくさんありました。
自分だけで授業を考えていると、教え方が偏ったり、視野が狭くなったりしてしまうことがあります。他の学生の授業を見ると、「これは自分にはなかった要素だ」「これを自分の授業でも実践してみたい」と思うことが何度もありました。

Yさんの「英語科指導法」のノート
STUDENTS&GRADUATES
敬愛大学の先輩たち

国際学部 4年 Y.Nさん
千葉県立千葉北高等学校 出身
2026/10/15
今年度、中・高英語科の教員採用試験に臨んだ学生5名が、全員現役合格を果たしました。その一人が、国際学部4年のYさんです。入学当初は英語を話すことに苦手意識がありましたが、大学での授業や日々の学習を通して英語力を伸ばし、TOEIC®のスコアは1年次前期末の455点から3年次の春休みには830点に。教師を目指したきっかけや大学での学び、教員採用試験対策、これから目指す教師像についてお話を聞きました。
ARTICLE SUMMARY
実は、高校を卒業する日まで教師になろうと考えたことはありませんでした。きっかけは卒業式です。
高校3年生の時の担任の先生が、本当に素敵な方でした。卒業式を終えて教室に戻った時に、涙を流しながら私たちの卒業を祝ってくださり、「君たちはいつまでも大事な生徒だよ」と伝えてくださいました。
その姿を見て、私もこんなふうに人を喜ばせることができる、子どもたちを幸せにできる人になりたいと強く思いました。その日に教師になることを決心したんです。
私にとって特に印象に残っている授業が、向後先生の「College English」です。この授業はすべて英語で進められ、日本語を一切使いません。入学当初は簡単な挨拶くらいしか話せなかったので、かなり焦りがありました。
当時は、文法などを間違えてはいけないと強く思っていました。しかし、向後先生は何度も「ミスを恐れずに話して、自分の伝えたいことを伝えるというのを、まず第一に考えなさい」とおっしゃっていました。
授業を受けるうちに、間違えてもいいから、とりあえず自分が話せる範囲で話してみようという姿勢が身についてきました。
同じ授業にはフィリピンやベトナムから来た留学生の友人もいました。文法が合っていなくても、まず自分の気持ちを伝えようとする友人たちの姿勢には、とても刺激を受けました。

College Englishの授業の様子

College EnglishのSクラスを担当する向後教授(右)
大学で春休みや夏休みに開かれるTOEIC®対策講座に参加しました。それ以外では、自宅で英語を聞いたり、普段の生活の中で英語に触れる機会を増やしたりしていました。
私は洋楽を聴くのが好きなので、好きな曲を英語の勉強にも活用しています。まず歌詞を調べて、どんな意味なのか自分で想像してみます。その後歌詞の和訳を探し、自分の考えた意味が合っているかを確かめています。
とにかく勉強を楽しむことを心がけていました。自分に合いそうな方法を試して、うまくいかなかったら別の方法を探します。楽しくないことは長続きしないと思うので、自分が楽しめる勉強方法を見つけるようにしています。
井上先生の「英語科指導法」です。授業では自分で模擬授業に取り組むだけでなく、他の学生の模擬授業を参観する機会もたくさんありました。
自分だけで授業を考えていると、教え方が偏ったり、視野が狭くなったりしてしまうことがあります。他の学生の授業を見ると、「これは自分にはなかった要素だ」「これを自分の授業でも実践してみたい」と思うことが何度もありました。

Yさんの「英語科指導法」のノート
一番大変だったのは、不安との向き合い方だったと思います。先輩方から試験の話を聞いていても、自分が実際に教員採用試験を受けるとなると、どのような試験になるのか、うまくできるのか、なかなか見通しが立ちませんでした。
試験に向けて、向後先生のゼミで対策をしたほか、大学が開いている面接対策講座やブラッシュアップセミナーなどにも参加しました。
特に役立ったのは、一次試験と二次試験に向けた面接対策です。先生方から具体的なアドバイスをいただき、練習を重ねることができました。
また、井上先生の対策講座では、面接官の方とネイティブの先生を相手に、英語だけで面接をする練習もしました。実際の二次試験でも、英語科の実技試験の中に英語による面接があったので助かりました。
英語が大好きな子もいれば、アルファベットを書くだけでも嫌になってしまうくらい英語が嫌いな子もいます。ですから、まずはその子が英語をどう思っているのか、何が苦手なのかを考えるようにしています。
特に気をつけているのは、できなかったことを責めないことです。「でも、こういうところができているよ」と、できた部分に目を向けて声をかけるようにしています。
私自身、中学や高校時代の先生方にたくさん励ましていただき、とてもうれしかったことを覚えているので、それを実践しています。
子どもたちが英語を「義務として学ばないといけないもの」ではなく、「楽しむもの」として捉えられるような授業をしたいと思っています。
英語は、学び方や触れ方によって、好きになることも嫌いになることもあると思います。私自身、先生から励ましていただいたことで英語が好きになったので、子どもたちにも英語の面白さを知ってほしいです。
そのためには、まずクラスの子どもたちの実態をつかむことが大切だと考えています。英語がどのくらい得意なのか、どんな苦手意識があるのかを把握し、現場の先生方と相談しながらその子どもたちに合った教え方を考えていきたいです。
英語は、学べば学ぶほど面白みが深まっていく学問だと思います。
もちろん、楽しいことばかりではありません。私も幼い頃から英語を勉強してきましたが、何度やめようと思ったか分からないくらい、大変な時もありました。大学入学当初も英語をうまく話せず、焦りを感じていましたが、先生方から励ましていただき、少しずつ自信をつけることができました。敬愛大学は、一人ひとりへのサポートが手厚く、先生方も温かくて優しい方ばかりです。学生一人ひとりの挑戦を心から見守ってくださると思っています。
英語は自分が努力して学んだことが、着実に身についていきます。英語がうまく話せなかったり、結果が出なかったりすることもあるかもしれませんが、自信を失わずに続けてほしいです。
英語を学ぶことも、英語で誰かと話すことも、本当に楽しいことだと思うので、ぜひ多くの人にその魅力を知ってもらいたいです。

![]() |
PROFESSOR’S COMMENT 向後 秀明 教授 敬愛大学 国際学部 |
Yさんは1~2年次に英語科目「College English I~IV」、3年次に国際学部英語コミュニケーションコースの専門科目「English Presentation I・II」、そして3~4年次に私の「専門研究I・II」(ゼミ)を履修し、4年間にわたって接する機会が多くありました。不安げな様子で英語の授業を受けていた入学時から、国際学部での学びを通して何の躊躇もなく英語で自分の考えや意見を堂々と伝えることができるようになった現在まで、驚くほどの成長を遂げた4年間でした。Yさんは自身の日々の努力によって高度な英語力を獲得しましたが、同時に、苦しい時でも前向きな姿勢を失わず、授業を通して自分が吸収した様々なことをベースにアウトプットにつなげていこうとする姿勢が大きく影響していると思います。今後、Yさんが日本の英語教育改革に貢献していく人材になっていくことを期待しています。
取材・制作:敬愛人編集部/監修:国際学部 向後秀明 教授