国際学部への入学後は、「これからは英語の学習に集中したい」と考え、一度書道を休むことを決めました。しかし、長く続けてきた書道から離れたことで、かえってその存在の大きさに気づいたといいます。
「自分って何なんだろう、自分の得意なことって何なんだろう」
そう考えるうちに、もう一度書道に取り組みたいという思いが強くなりました。師匠に「もう一度トライさせてください」と伝えると、返ってきたのは「もったいないよ。止めるの」という言葉でした。一度離れたからこそ、自分にとって書道が大切なものであること、そして自分自身の強みの一つであることを改めて実感しました。学業と並行して再び筆を取り、練習を重ねてきました。
今回の読売書法展への選出は、高校時代に続いて3度目です。前回の「入選」からさらに評価を高め、「秀逸」に選ばれました。英語を学ぶ国際学部での大学生活と、長く続けてきた書道。異なる分野に向き合う中で、自分が大切にしたいものを改めて見つめ直し、再び挑戦した先に今回の受賞があります。高校時代に「自分も書いてみたい」と憧れた造像記は、今では齋藤さん自身の強みを表現する大切な書となっています。
取材:国際学部 准教授 長谷川 賴子/制作:敬愛人編集部

孫秋生造像記と齋藤さん

