まずは国際学部3年生5名によるチームの発表です。低運賃で空の旅を提供する航空会社「LCC(ローコストキャリア)」について調査してきました。通常の高サービス高運賃の航空会社「FSC(フルサービスキャリア)」との比較を通じて、LCCのビジネスモデルと課題を掘り下げました。成田空港のサービスカウンターとオペレーションセンターへのヒアリング調査により、業務効率化を通じた更なるコストカットや必要十分の顧客ニーズの追求による差別化戦略を調べ上げました。また、実際にLCCに搭乗することで、サービスの削減による不便さを実感しながらも、学生目線で価格面の魅力を語っていました。安価に旅行を楽しみたいというニーズに応えるLCCは、より多くの人々に旅行の機会を広げ、地域間の結びつきを強化する重要な役割を果たしていると結論付けました。
敬愛プログラムとは学生が関心のあるテーマを見つけ、調査や取材を行い報告するPBL(Problem Based Learning)型授業です。1チームあたり5万円までの研究費が支給され、交通費や調査費用に充てることができる敬愛大学独自の取り組みです。今年度は「LCCの活躍と戦略」、「外国人に対する『おもてなし」について」という2つのテーマが採択され、1月30日(火)、2チーム10名の学生が最終報告会に挑みました。
LCCの活躍と戦略
外国人に対する「おもてなし」について
2つ目のチームは経済学部1年生と国際学部3年生の混合チームです。連携協定を結んでいるアメリカ、コンコルディア大学の学生が千葉県に来訪した際に様々なサポートを引き受けてくれた学生たちです。彼ら自身がコンコルディア大学に海外スクーリングで訪れた際、自由時間にどこに行ったらよいのか、どこで飲食したらよいのか迷った経験から、海外からの訪問者を迎える際、何が求められるかに興味を持ちました。そこで、訪日外国人向けのボランティア活動を行う「スカイ・レッツ」という団体にインタビューをし、活動に同行することで調査しました。調査をもとに、学生たちは訪日外国人がJR駅でのゴミの分別を容易にするための色分けされたリーフレットを制作しました。また、修学旅行の旅行の「旅のしおり」を参考に、学生の視点から限られた地域についての深い情報を提供するパンフレットも作成しました。この旅のしおりを「スカイレッツ」で実際に使用してもらい、訪日外国人に感想を聞くことで、今後もしおりの改善を図っていくそうです。
敬愛プログラムを通じて、学生たちは自らの興味・関心を掘り下げることで、調査のための具体的なアクションを起こす経験を積むことができました。こうした経験が、社会に出てからの大きな財産となることを期待します。