今年は、会場を教室からアリーナに移して開催されました。31チームが二手に分かれ、それぞれ40分という持ち時間で何回も発表を繰り返します。また、昨年度プロジェクトを経験した3年生有志が審査し、上位8チームが12月に行われる「敬愛SDGs集会」で発表します。さて、今年度のポスターセッションはどうだったでしょうか。
教育学部では、2021年度から1、2年生合同でゼミを展開しています。前期は、4~5人(異年齢混合)のチームに分かれ、SDGsをテーマとしたプロジェクト(PBL)※に取り組み、その成果をポスターセッション形式で発表します。
※PBL(Project Based Learning):課題を設定し、探究し、成果をまとめて発表するというもので、すべてのプロセスで学習者の自己選択・自己決定で主体的に取り組みます。この演習を通して、自ら課題を設定して解決していく問題解決能力、国際的で幅広い教養、豊かな表現力とコミュニケーション能力、多様な価値観を認め合い協働する力、子供を総合的に理解し教育する力などの基礎を養うことをめざしています。
各チームが身近な課題について調べ、SDGsを考える
各チームの発表の様子
昨年は4つの教室に分かれて行っていましたが、敬愛アリーナでは発表者とオーディエンスの距離が近くなったためか、活発に議論が交わされていました。ポスターのレベルは年々上がり、何に取り組んできたか、わかりやすくまとめられるようになってきました。また、導入で聴いた須藤みゆき氏(ブリタニカ・ジャパン株式会社代表取締役社長)の講話(講演テーマ:SDGsを通して日本の教育のこれまでとこれからを考える)で知ったナッジ理論(英語 nudge:そっと後押しする)を活用するグループもありました。
参加した学生たちからの感想
【発表した1、2年生】
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- 1、2年生合同で発表までの準備や打ち合わせができたことが良かった。2年生は昨年探究した課題をさらに深めることができるし、1年生は昨年度経験のある2年生からいろいろ教えてもらえるので助かる。
- 1人では探究が難しいことでも、昨年発表した経験のある2年生の先輩からアドバイスをもらうことで、調査を進めていくことができた。
- 今回学んだことを、先輩にしてもらったのと同じように来年の1年生に伝えていきたい。
【審査を行った3年生】
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- 自分たちも1、2年次に経験したことなので、テーマを探究したり、調査を行う大変さがよく分かり共感できた。同じテーマでも違う切り口からの探求が行われていたのでとても勉強になった。
- しっかり調査して発表してくれてはいるものの、ただ発表をするだけでなく、そこに独自の疑問や視点を入れた内容にすると良いと思った。まず疑問を設定してから調査していくことが大事だと思う。
- 今回取り上げたテーマについて、自分たちにはどのようなアクションが取れるのかや、これからどのようにしていきたいかといった展望まで語れるとなお良いと思った。
今年度の1年生が、今回の経験をいかに発展させていくか、そして、来年度の1年生をどうリードしていくか、今後が楽しみです。
文責:市川洋子、IR・広報室