- 教育学部の久保田ゼミが、小学生向け図工ワークショップに向けて巨大絵の制作を体験した
- 学生自身が材料や用具を試すことで、図工指導に必要な教材研究を深めた
- アートを通じたコミュニケーションを生み出すため、授業づくりや場づくりの工夫を学んだ
6月4日(木)、敬愛大学の吹き抜け階段に、教育学部 久保田 美和 准教授の3年ゼミの学生たちが描いた「巨大生命体」が並びました。作品は模造紙4枚分の大きさで、階段の下から見上げると、それぞれの生命体の形や色、表情が一望できます。
この活動は、7月30日(木)に開催される「夏休み小学生向け講座 久保田先生の図工ワークショップ『巨大生命体を描こう』」に向けた準備の一環です。当日のワークショップでは、久保田ゼミの学生たちが教師役を務め、児童たちの制作をサポートします。
20秒でわかるこの記事のポイント
教材研究として巨大絵を制作
今回の活動には、図工指導に欠かせない「教材研究」という目的があります。図工の授業では、事前に教師自身が児童と同じ活動を試してみることで、多くの気づきを得ることができます。どのような紙を使うのか、どの画材を選ぶのか、実際に制作してみることで、作品の印象だけでなく、児童が楽しめるポイントやつまずきやすい場面も見えてきます。
久保田准教授が学生たちに示した条件は、「巨大生命体の名前や特徴を考えること」と「紙いっぱいに描くこと」のみでした。細かな描き方は指定せず、学生たちは自由に発想を広げながら制作に取り組みました。同時に、小学生が使うことを想定し、どのような画材が扱いやすいか、どのような表現なら取り組みやすいかについても考えていきました。
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一人で制作する学生もいれば……
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グループで制作する学生もいる
模造紙4枚をつなげた大きな画面は、小学校の通常の図工授業ではなかなか体験できないサイズです。大きな絵を描く楽しさや達成感は、実際に体験してみなければわかりません。児童にとっても、体全体を使って描く感覚や、自分の想像した生き物が巨大な画面に広がっていく様子は、強く印象に残る体験となります。夏休みの宿題として学校に提出すれば、クラスで一番大きな作品になることでしょう。
アートを通じた場づくりを学ぶ
千葉県の小学校では、図工の授業も専科の教員でなくクラス担任が担当するため、小学校教員をめざす学生にとって図工の指導法を学ぶことは重要です。そのため久保田ゼミでは、授業を実践する力だけでなく、活動そのものを企画・構想する力を身につけることも重視しています。
その学びの一つとして行われたのが、完成した作品の鑑賞です。吹き抜け階段に作品を並べ、普段とは異なる視点から全体を見渡せるようにしました。学生たちは自分の作品を客観的に見つめ直すとともに、他のゼミ生の作品と比較しながら、それぞれの発想や表現の違いについて語り合いました。
久保田准教授は、アート作品を作らせるだけが教員の役割ではないと話します。児童が互いの作品を鑑賞し、感じたことを伝え合うためには、どのような仕掛けや場づくりが必要なのか。制作活動の前後にどのような対話を生み出すのか。そうした企画力やファシリテーション力も、これからの教員に求められる重要な資質です。
久保田ゼミのテーマは「アートを通じた人と人との関わり」です。今回の活動には、学生たちに制作の楽しさを体験してほしいという思いだけでなく、アートを媒介として人と人をつなぎ、豊かな学びの場をつくり出せる教員になってほしいという願いが込められています

小学生への授業に向けて(学生の感想)
- 小学生には、描くことの楽しさと発想力を最大限に生かして描いてほしい。丁寧さは大切だけど、今回は思いっきり描いてみることを試してほしい。「おー!」となるような迫力ある作品ができるのを楽しみにしてます。(教育学部3年 T. H.さん)
- はじめは大きな紙だけを渡されて、ここからどうやって巨大生命体をつくろうか想像がつかなかった。しかし、色を塗っていくうちに「イルカに見える!」「クジラに見える!」と発見が増えていき、とても面白かった。自分たちが大きな紙だけを渡されてすぐには想像がつかなかったように、小学生の中にも同じように戸惑う子がいると思う。授業では、ほかにどのような巨大生命体が考えられるかも一緒に考えながら、発想を広げられるようにしたい。(教育学部3年 M. M.さん)




