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初めての海外、初めての授業を英語で!教育学部2年生がフィリピンの小学校で学んだこと

教育学部 2年 M・Hさん、Y・Kさん

2026/03/31

教育学部では、フィリピンの小学校で学生が授業を行うスタディーツアーを実施しています。担当は教育学部の土田雄一教授市川洋子教授です。今回は、現地の子どもたちに英語で日本の「花笠踊り」の授業をした、教育学部2年生のMさん、Yさんに話を聞きました。

20秒でわかるこの記事のポイント
  • 教育学部の海外実践: 2年生のMさん・Yさんが、フィリピンの小学校で「英語による日本文化(花笠踊り)」をテーマに比較文化の授業を実施。
  • オールイングリッシュへの挑戦: 初の海外渡航で「完璧さよりも伝えようとする姿勢」の大切さを実感し、現地児童との双方向の交流を実現。
  • 徹底した話し合いによる授業改善: 時間が足りなくなった1回目の反省を活かし、2回目では「今日のめあて」の導入や文化比較に重点を置いた構成へ再構築。
  • 経験から得た成長と確信: 英語への自信と教員としての自覚を深めた二人が送る、「迷っているなら一歩踏み出して」と後輩へのエール。

Q. スタディーツアーに参加しようと思ったきっかけを教えてください

Mさん:

私は海外に行ったことがありません。日本に住んでいると異文化に触れる機会があまりないので、このスタディーツアーを通じて、いろいろな人と関わっていきたいという気持ちがありました。また、中・高英語科の副免許も取っているので、英語力も高めたいなと思っていたところ、ちょうど土田先生がガイダンスの時に「セブに行かないか」と声をかけてくださったので、行ってみようかなと思いました。

「面白そうだな」と思った反面、「本当に行けるのかな」という不安も大きかったです。まず言語面が不安でした。私はまだ教育実習にも行っていないので、児童の前で行う初めての授業が英語ということもあって、とても緊張しました。

 

Yさん:

スタディーツアーについて聞いたとき、私は好奇心の方が大きかったです。「何があるんだろう」というワクワク感でいっぱいでした。高校の頃は消極的で受け身がちな性格だったのですが、大学に入って「教員になりたい」という思いが強くなり、何でもチャレンジしていこうと思うようになりました。ほかの人がしていない経験をすることで、それが自分の長所になり、自分の可能性を広げ、社会に出た時にいろいろな場面で役に立ったりするのではないかと考えていました。

英語については、完璧ではなくても、伝えようとする気持ちがあれば伝わるのではないかと前向きに考えるようにしました。

Q. 現地ではどのような授業を行いましたか。

Mさん:

日本文化を紹介するというテーマで、日本のお祭りとフィリピンのお祭りを取り上げました。山形の「花笠踊り」を選んだのは、踊りがシンプルで簡単そうだったのと、実際に「花笠」を作る工程があるのが良いと思ったからです。作り方は、紙皿の中心まで切り込みを入れて、それをつなげて円錐形の笠を作って、そこに花紙で作った花を付けました。ただ、1回目の授業ではこの制作にかなり時間がかかってしまいました。日本と違って折り紙に慣れていない子ばかりだったので、踊る時間が5分くらいしか取れませんでした。

 

Yさん:

1日目は、花笠作りに焦点を当てすぎてしまって、本来のテーマだった「日本とフィリピンの文化比較」をあまり突き詰められなかった反省がありました。自分が日本の小学校でやってきた「当たり前」と、向こうの学校の「当たり前」は全然違っていて、思い通りにいかないことの方が多かったです。

 

Mさん:

だから2回目に向けて、「どこの時間を削れるか」を2人で必死に話し合いました。結構お互いバチバチに意見をぶつけ合った感じです。ほぼ全部変えようという感じで話していたと思います。授業で使う花笠を事前に準備しておこうとなり、話し合いながら深夜まで作っていました。

 

Yさん:

2日目は、昨晩、お花を貼るだけの状態まで組み上げておいた笠をつかって、文化比較の時間を重点的に取りました。どこを削るか、どこを残すかを必死に考えて、形にしていった感じでした。2回目の授業では、まず「今日のめあて」を提示しました。スライドで写真を見せながら、「日本のお祭りはこういう特徴や意味があるんだよ、フィリピンはどうかな」と聞いて、日本のお祭りを体験として踊ってもらって、最後に「比べてみてどうだった」と振り返りをしてまとめました。めあてを作って最後にまとめをしたことが、1日目との大きな違いです。

 

Q. 英語で授業をしてみて、どんなことを感じましたか

Mさん:

英語は好きですが、「すごく得意」というわけではありません。オールイングリッシュの授業でしたので、特に早口で話す子どもたちの英語を聞き取るのが大変でした。自分が聞き取れる単語を繰り返して、確認していましたが、相手が困惑している顔を見ると、「意思疎通ができているのかな」と難しさを感じました。

 

Yさん:

教育学部の林次郎先生の「英語科指導法」の授業は、基本的にずっと英語で行われるので、英語で授業をすること自体には特に抵抗はありませんでした。授業で学んだ「伝わるまで何回も繰り返す」という方法は、向こうの学校でも役に立ちました。困った時も、「なんとか伝えよう」という気持ちで、出てきた単語をつないで伝えました。

最初は自分の英語が通じるか不安もありましたが、思っていたより子どもたちに伝わったので、自信になりました。完璧ではなくても、伝えようとする気持ちがあれば理解してもらえるのだと感じました。

Q. 現地の子どもたちと関わって、印象に残ったことはありますか

Yさん:

フィリピンの子どもたちは、日本の小学生よりも自主的・主体的で、授業に対してすごく意欲的だと感じました。日本の授業では引っ込み思案な子がいますが、フィリピンではそういう子が一人もいなくて、みんな授業に関係することを話しているようでした。

見学したダンスの授業にも驚きました。私はみんなの前で踊るタイプではないのですが、向こうの子たちは上手下手に関わらず堂々と踊っていて、逆に恥ずかしがっている方が恥ずかしくなるくらいで、みんなで一緒に踊ったのが楽しかったです。

 

Mさん:

反応がとても良かったです。みんなが笑顔で取り組んでくれたのがうれしかったですし、みんなで花笠踊りを楽しく踊れたのも良かったです。機会があればまたやりたいです。

 

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Q. この経験を通して、自分の中で変わったことはありますか

Mさん:

初めての海外でいろいろな経験ができて、視野を広く持てたのはすごく良い経験になりました。これからも、いろいろなことにどんどんチャレンジしていきたいです。模擬授業では、自分の思いを英語で伝えきれなかったことが悔しさとして残りましたが、その分もっと勉強して、たくさんコミュニケーションを取りたいと思うようになりました。

 

Yさん:

英語が公用語の人たちに自分の英語が伝わったことは、大きな自信になりました。文化の壁に対しても、「ほかの国はどうなんだろう」とより興味が湧きました。日本文化を紹介する中で、自分の国のことをいかに知らないかということにも気づかされました。教師になる立場として、もっと自分の知識をつけていかなければならないと感じました。

Q. これから参加を考えている後輩にメッセージをお願いします

Yさん:

スタディーツアーのおすすめポイントは「自信がつくこと」です。大きな一歩を踏み出すことで、自分ができること、できないことに気づけます。迷っていたら絶対に行った方がいいです。土田先生や市川先生がずっと隣で、保護者のように応援してくださるので、不安に感じることは全くありません。フィリピンの人たちはみんな優しくて、明るくて、フレンドリーです。

 

Mさん:

「行ってみれば楽しいことばかりだよ」と言いたいです。英語についても、完璧を求められる感じがしなくて、こちらが頑張って説明すれば必死に理解しようとしてくれる子ばかりでした。だから不安になることは全くありません。話せなくても、話そうとすれば話せるようになります。それに、土田先生や市川先生がずっと隣にいてくださったので、安心感がありました。先生方が一緒なら、不安に感じることはないと思いました。

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