3年生は主に夏休みの期間を利用して、県内の企業が主催するインターンシップに参加します。実際の業務を経験しながら様々な課題に挑戦し、その成果を発表することで、業界や職種について深く理解することができます。今回は県内でバスの運行とバス旅行を手掛けるビィー・トランセホールディングス株式会社で行われたインターンシップの最終日の様子を紹介します。
このインターンシップでは、千葉県の魅力を知ってもらうバスツアーを企画します。今回与えられた課題は、「千葉県の魅力を発見し、高齢者をターゲットにした春の日帰りバスツアー企画を作る」です。敬愛大学からは経営学科のNさん、国際学科のKさん、Tさんの3名の学生が参加し、他大学の学生と混合で、3つのチームに分かれて課題に取り組みました。千葉県を6つのエリアに分け、それぞれのチームがくじで引いたエリアについてのツアーを企画しました。各チームともに、各エリアの観光スポットに足を運んだり、時には朝早く出社して準備をし、遅くまで議論するなど、大変意欲的に取り組んだようです。
人事部からの説明の様子
Aチームは、歴史ある街並みが残る佐原エリアや、成田山新勝寺を巡るプランを発表しました。高齢者がターゲットであることを意識し、バス停にチラシを置いたり、団地や集合住宅の掲示板を活用するなど、具体的な広報施策を立案していました。
充実したツアーの内容であった反面、価格が予想よりも高くなってしまい、大人と小人の価格にほとんど差がない設定になってしまったことや、高齢者向けのプランとしては歩く距離が長くなってしまいそうなことが課題だったようです。
国際学科のKさん（中央）
女子学生3名が協力して作り上げました
Bチームは、道の駅に立ち寄ったりイチゴ狩りを楽しむなど、内房ならではの観光スポットを満喫できそうなプランを発表しました。施設の担当者に問い合わせて料金を確認したり、高齢者の休憩に配慮した施設を選ぶなど、細やかな心配りが感じられました。
広報については、ポスティングや折り込みチラシ、バス停にチラシを置くなどの施策を考えたようですが、質疑応答では、「良いプランだけにチラシの内容にもう少し具体性やキャッチーなキーワードが欲しい」という要望が出ました。
国際学科のTさん（中央）
Cチームは千葉県だけでなく、お隣の茨城県のスポットに立ち寄ったり、お土産を買うことのできる箇所を複数設けるなどのプランを発表しました。グラフやアンケートの集計結果のデータなど、説得力のある資料が作成され、経営学科での学びが活かされていました。綿密な準備をして臨んだ様子でしたが、バスの走行距離や、ツアープランの価格の計算には課題があったようです。
企画を作成するにあり、メンバー同士の意見の相違があったりもしたそうですが、お互いに敬意をもって接しながら意見をまとめて乗り越えたというコメントが印象的でした。
経営学科のNさん（中央）
質問にもしっかりと対応
今回参加した3名
プレゼンテーションの会場には、ビィー・トランセホールディングス株式会社の会長や社長、人事部、営業部の社員が集まり、学生たちの発表に対して鋭い質問が飛び交いました。「ツアー価格の正確さ」や「走行距離の計算」「雨天時の対応」「広報手段」など、実践的な観点からの質問やフィードバックを受け、ビジネスの世界で企画を提案することのやりがいや難しさを経験できたようです。
営業部の社員からはリアルな質問も！
社長による総括
敬愛大学のキャリアセンターからも職員が参加し、学生たちの成長を見守りました。センター長の里見氏は、「3年生にとって大変貴重な経験になったと思います。他大学の学生とチームを組んで一つの企画を創り上げたり、企業で働く社員の皆さんのアドバイスを受けながら日々の課題に臨むことは、学内では経験できない学びの形。今回の経験を今後の就職活動に活かしていってほしいです。」と学生たちを激励しました。
感想を述べる里見センター長
キャリアセンターの職員と交流し、ほっとした表情の学生たち
今回のインターンシップを通じて、学生たちは企画力やチームワーク、プレゼンテーションスキルを磨きました。特に、他大学の学生と協力し、異なる視点や意見を取り入れながら課題に取り組んだことは、大きな成長の機会となったのではないでしょうか。
報告：IR・広報室
