子供たちにお馴染みのキャラクター「アンパンマン」を題材にした敬語劇です。アンパンマンとばいきんまんが、カバオくんを巡って敬語バトルを繰り広げます。それぞれのキャラクター役の学生が、画像を胸につけてわかりやすく演じていました。
教育学部「文章表現」の授業では、文章を書くだけでなく口頭で発表する時間を設けています。正しい敬語の使い方を学ぶことを目的とした「敬語劇」は、坂東講師が2010年から毎年行っている取り組みです。
演劇の様子
今回、学生は4つのグループに分かれ、「正しい敬語の使い方を楽しく学べること」をねらいとして台本を作成します。小道具や効果音なども自由に使用してよいので、思い思いの演出が可能です。また、”楽しく”学ぶためには「笑い」の要素も必要です。台本には必ず笑いが起こるシーンが盛り込まれていました。
A1班の劇
A2班の劇
稲毛区にある架空のテーマパーク「omgパーク」に、ホストと共に現れた女性。どうやら、彼女の誕生日をここで祝うために訪れたようです。しかし、キャストの敬語がめちゃくちゃだったり、ホストに別の女性から電話がかかってきたりと、様々なトラブルが発生…。二人のデートの結末は…?
A3班の劇
半年前、両親に結婚を認めてもらったとあるカップルが主役です。結婚式当日、彼女(新婦)の兄がアメリカから駆けつけます。とても敬語に厳しいという兄に、新郎は間違った敬語を連発してしまい、彼女との結婚を許してもらえません。二人は無事に結婚できるのでしょうか。
A4班の劇
舞台は、ある窃盗事件の裁判が行われている裁判所です。被告人は窃盗罪を否定していますが、原告は「大切なものを盗まれた」と主張しています。被告人は反論し、裁判官は正しい敬語の使い方を指導します。さて、被告人は何を盗んでしまったのでしょうか。
振り返りと評価
各グループの演劇の後、観劇していた学生たちが評価シートに3段階で評価を記入します。この日は、日本漢字能力検定協会や株式会社国書刊行会(学生が使用している教科書の編集者の方)、経済学部で英語の講師を担当している渡邊正明先生が見学にいらしており、学生たちへコメントやアドバイスをいただきました。全グループの演劇が終了した後は、寄せられた感想や評価の内容を確認し合っていました。各上演はビデオ撮影もしており、後で見返して反省点を振り返ることができます。
この日は「文章表現A(坂東実子講師)」のほか、「文章表現B(澤居三重子講師)」の授業でも「敬語劇」が行われていました。演劇的手法を通じて子供たちとコミュニケーションを図り、学んでいく実践的な教育の形は、今後ますます必要性を増していくでしょう。教員になった時、「敬語劇」の手法を教育現場でどのように活かせるのかを探っていくことも、今後大切な学びのテーマとなりそうです。