敬愛人

敬愛大学で輝く「人」「学び」を紹介

TEACHERS/STUDY/LABO

教員・学び・ゼミ

経済学科ゼミ紹介vol.03

経済学部 経済学科 馬場 正弘 教授

2023/11/20

ゼミではどのような活動をしていますか

私が担当する演習(ゼミ)では、「日本の経済成長と経済政策」を2~4年次全体のテーマとして、日本経済とその各部門が今日直面している諸課題(講義科目では「経済政策」「日本経済論」に該当)について学んでいます。そこでは、別項に示した私自身の研究テーマを念頭に置きつつも、みなさんの関心の所在の幅広さを考慮してより広い範囲からゼミ共通のテーマを選んで全員で検討し、それと関連付けて各自の卒論テーマを自由に選んでもらいます。その際、受講にあたって共通の問題意識として持ってほしいのは、少子高齢社会を迎えて産業と企業のいっそうの変革を目指すイノベーションの実現が求められている現代の経済・社会においては、これに対応するための産業、雇用、公共、金融システムなどをめぐる改革政策の立案と実行が急務である、という認識です。この急速に変化する経済・社会に新たに参加し、活動するためにも、これらの問題を正しく認識し、解決の必要性と方法を考えてほしいと思います(詳細はこちらの補足資料を参照してください)。

 

そのためにまず2年次の専門導入演習では、3、4年次の専門演習と卒業演習、卒業論文執筆の基礎となる部分を構築するよう指導します。入門的文献をメインの素材として、文献講読や課題提出などを行ってもらうので、経済や社会に関する自身の関心の所在を見つけ出し、追究することを学んでください。3年次以降はこちらで選んだテーマについて共通の参考文献を用いて深く学習し、卒業論文の基礎となる諸問題に関する知識を積み重ねるとともに、各自の関心を具体的な研究テーマへと展開し、その成果を卒業論文として完成させてください。もちろんこれらと並行して、キャリアセンターが実施している各種の就職対策講座などを活用して、納得できる就職活動という結果を出せるようバックアップしていきます。

どのような学生を求めていますか

本学では卒業論文の合格が卒業要件なので、3年間の演習ではそれを意識した指導を2年次から始めようと考えています。3、4年次に自身の研究テーマを見つけ、最終的には、4年間の学習・研究の成果の集大成となる卒業論文を執筆・提出してもらいます。受講者のみなさんは、これらについて3年間継続して積極的に参加してください。担当教員としては、

 

    1. 毎回の課題の大切さを理解して取り組む意欲があること
    2. 論文のテーマを考えるために大学での各科目の学習を活用する意欲があること
    3. これらを基礎とした4年間の研究の集大成としての論文作成に真剣に取り組む意欲があること

 

などを受講者のみなさんに期待しています。集団で群れる必要はなく、一人でコツコツとこれらに取り組めるタイプの学生も歓迎します。一方、部活や遊びを優先して授業や課題をさぼっても何とかなる、あるいは教室に居さえすれば遊んでいてもよいと思っている人たちには、あまり向かないタイプのゼミだと思ってください。

先生の専門分野について詳しく教えてください

博士課程に在籍して以来研究活動の中心に据え続けているテーマは「技術革新の経済分析」で、マクロ経済と企業における技術革新活動およびそこにおける政府の役割の研究を中心に、論文執筆や学会(日本経済政策学会、公益事業学会など)で活動しています。そこでは、時系列データおよび横断面データに基づき、計量経済学の手法を用いて上記のテーマについて実証的に分析するというアプローチをとり、次のような分野を主な研究対象としています。

    1. 日本の経済成長や景気変動と企業の技術革新活動や経済政策との間にある、相互的なメカニズムの解明
    2. 技術革新活動に取り組む企業に関する、市場と競争政策という観点からの分析
    3. 情報通信分野を中心とした、広義の技術進歩や市場の効率性の向上に資する産業政策の分析

 

そして、そこでの成果を本学および他大学における講義(経済政策、日本経済論、産業政策論など)に反映させるように努めています。

 

 

先生について教えてください

本校で経済政策、日本経済論、計量経済学。他校で産業組織論、産業政策論、マクロ経済学などの授業を担当しています。東京都に生まれ、大学院修了後は他校講師、助教授を経て現職に至っています(詳細はこちらの補足資料を参照してください)。

 

経済学科ゼミ紹介一覧に戻る 経営学科ゼミ紹介一覧に行く