前回のグループディスカッションではそれぞれのグループから様々なアピール方法や課題が挙がりました。成松ゼミでは、『何をメッセージとして出すか』に重点を置いて考え始めたようです。消費者へのメッセージを「SPF豚とは何か」「千産千消であること」「関東他県と比べての優位性」の3つに絞りました。学生たちはこれらについて、調べたことを発表しました。
ショッピングセンター「ペリエ」をはじめとした商業施設の開発及び運営を手掛ける株式会社千葉ステーションビル(JR東日本グループ)と、敬愛大学の学生による千産千消プロジェクトが始まりました。観光の機能や仕組みについて学ぶ国際学部 三浦ゼミ(2年)と、地域産業や起業について学ぶ経済学部 成松ゼミ(1年)の学生が、千葉県庁より提示された千葉県の課題を解決するための施策を検討します。「ペリエ稲毛千産千消フェア2022」に向け、千葉の魅力を伝え、ペリエ稲毛の活性化を図ることを目的とした産学連携プロジェクトです。
前回のグループディスカッション
SPF豚とは何か ~特定の病原体をもっていない健康的な豚~
SPFはSpecific Pathogen Freeの略で、特定の病原体を持たない豚を集めた農場で育てられています。健康に育てることができるため、飼料に抗生物質などを添加する必要がありません。臭みが少なく、筋肉がきめ細かくてジューシーな味わいです。学生たちは県内の様々な特産豚を調べ、それぞれの特長や健康面でのメリット、肉質に合わせたおすすめの料理法などを発表しました。
千産千消であること ~フードマイレージという考え方~
豚肉の飼育頭数は鹿児島県が突出していますが、千葉県へ豚を輸送すると多くの化石燃料を消費し、温室効果ガスを発生させます。このように食料の総輸送量と距離を開け合わせた指標を「フードマイレージ」といいます。地産地消を心掛けることで、温室効果ガスの発生を減らしSDGs達成に向けたアピールができるのではないかとの提案です。また、輸送中の家畜には過度なストレスがかかっており、動物福祉の面からも地産地消が望ましいとの意見もありました。
関東他県と比べての優位性 ~佐世保バーガーの事例を参考に~
千葉県の豚肉出荷量は関東で最も多く、県全体でブランド化に取り組んでいることが特徴です。三浦ゼミでは、チバザポークのブランド化に佐世保バーガーの事例が参考になるのではと考えました。佐世保バーガーはブランドを定義付けて、認定証を発行しているため、消費者が安心して買うことができるという強みがありそうです。
学生たちはチバザポークも同様に商品へ認定マークを付けることで、認知拡大やブランドイメージの向上を図っていくのが良いのではないかと提案していました。
今回の下調べで、アピールの方針は定まってきたようです。次は具体的な提案としてまとめます。発表を聴いた千葉ステーションビルの三浦氏と森岡氏からは「ペリエ稲毛への来店者はこだわりがあるものを求めている」とアドバイスがありました。どのようにペリエ稲毛を活用するべきか、さらなる検討を進めていきます。