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15年後のNARITAを考える―情報マネジメント学部「専門導入演習Ⅰ」最終発表会

情報マネジメント学部  2年生合同

2026/07/24

20秒でわかるこの記事のポイント
  • 情報マネジメント学部の2年生が、「15年後のNARITA」をテーマとした探究に取り組む
  • 文献やデータ、生成AIなどを活用し、課題の発見・分析から解決策の提案までを経験
  • 観光、物流、SAF、農業、まちづくりなど、多彩な視点から6名の代表学生が発表
  • 授業で培った課題発見力と提案力を、後期の専門ゼミや卒業論文へつなげる

7月21日に行われた「専門導入演習Ⅰ」の最終発表会で、情報マネジメント学部の2年生が、「15年後のNARITA」をテーマに多彩な提案を発表しました。観光、物流、環境、農業、まちづくりなど、学生が選んだ切り口はさまざまです。文献やデータ、生成AIなどを活用して情報を集め、課題を発見し、自分なりの解決策を形にしていきました。各クラスの代表学生6名が、これまでの成果を発表しました。

「15年後のNARITA」を自分の視点で考える 

「専門導入演習Ⅰ」は、情報マネジメント学部での専門的な学びの入口となる授業です。学生たちは与えられた課題について専門知識を深め、データ収集や分析の方法を学びます。集めた情報を整理し、課題の背景や原因、関係する要素を考えながら、自分なりの解決策をつくり上げていきます。

 

今年度のテーマは、「15年後のNARITA」。成田空港の機能強化や空港周辺地域の変化を前提に、未来のNARITA(成田市および周辺の市町)にはどのような課題が生まれ、どのようなビジネスや政策が必要となるのかを考えました。

 

この演習の特徴は、一つのテーマを複数の専門分野との関連から考えることです。交通・物流、流通・マーケティング、旅行・観光、都市計画・まちづくり、不動産、AI・データサイエンスなど、幅広い視点でNARITAの未来を捉えていきます。学生たちは、毎回の教員によるミニレクチャーを通じてNARITAに関する専門知識を身につけ、文献購読、情報検索、クラス討議、発表練習を重ねながら、自分が注目する課題や問いを明確にし、考察を深めました。このことで、将来のビジネスやまちづくりの現場での基礎的な提案力を習得できました。

各クラスが設定した探究課題と発表の概要

成田山新勝寺を日本文化理解の玄関口とした地域活性化
成田山新勝寺を訪日外国人に日本文化を伝える入口として位置づける提案。多言語対応のポータルサイトやQRコードなどを活用し、観光客が成田の歴史や文化にアクセスしやすくすることで、空港利用者を地域観光へとつなげる可能性を考えました。

 

成田空港が抱える物流の限界について
成田空港周辺の物流課題に注目し、AIによる24時間管理システムや自動運転搬送の導入を提案。技術面だけでなく、事故が起きた際の責任の所在や法整備の必要性にも踏み込み、未来の物流を実現するための制度面の課題を考察しました。

 

SAFの低価格化を目指して
持続可能な航空燃料であるSAFの普及に向け、家庭から出る廃食用油の回収に着目した提案。家庭内分別、道の駅やスーパーでの拠点回収、トラックの帰り便を活用した輸送など、地域と空港が連携して資源を集める仕組みを考えました。

 

高齢農家と次世代の農業希望者とのマッチング制度について
空港拡張による影響や後継者不足などが不安視される農業について、高齢農家が持つ農地や技術を、農業を志す若い世代へどのように引き継ぐかを考えた提案。単なるマッチングではなく、人と人との調整やコミュニケーションを重視し、移転後のサポートまで長い目でみた仕組みを検討しました。

 

持続可能な国際交流都市を目指した、空港と地域が連携する次世代まちづくり
空港の発展を周辺地域の活性化にどのようにつなげるかを検討。空港と地域が連携し、テクノロジーの進化も見据えながら、持続可能な国際交流都市としてのまちづくりを考える視点が示され、MaaS(次世代モビリティ)やAI多言語コンシェルジュの導入が提案されました。

 

ヘリコプター事業の事例分析とNARITAでの15年後の実現に向けて
成田のヘリコプター事業の15年後の可能性を考えた発表。過去に行われた事例を分析し、実現できることだけでなく、できないことや課題を整理しながら、将来の空の移動や交通手段について検討しました。

 

※SAF:持続可能な航空燃料(Sustainable Aviation Fuel)の頭文字。廃食油、サトウキビなどのバイオマス燃料や、都市ごみ、廃プラスチックを用いて生産される環境に優しい燃料。

質疑応答で見えてくる、次の課題

一人5分間の発表後に質疑応答が行われました。教員からは、

 

「現状の構想と自分の提案の違いはどこか」
「誰を対象にした提案なのか」
「実現するためのコストや制度面の課題をどのように考えているか」

 

など、具体的な質問が投げかけられました。また、最後のまとめとして、

 

「中間発表よりも課題抽出が深まっていた」
「ビジネスでも研究でも、課題の設定が最も重要」

 

といった講評がありました。さらに、生成AIや情報検索を活用する際には、出てきた情報をそのまま受け取るのではなく、何度も問い直し、自分の関心に引き寄せながら考えを深めることの大切さも伝えられました。学生たちは自分の提案を振り返り、十分に考えきれていなかった点に向き合っていました。

専門研究への第一歩として

「専門導入演習Ⅰ」は、2年次後期以降の専門ゼミや将来の卒業研究につながる重要な学びです。

 

15年後のNARITAは、どのような街になっているのか。
空港の機能強化は、地域にどのような変化をもたらすのか。
その中で、情報やデータを活用して、どのような課題解決ができるのか。

 

学生たちは、こうした問いに向き合うことで、自分自身が探究したいポイントを深堀できるはずです。今回の経験を後期からの専門ゼミや今後の研究にどうつなげていくのか、次の学びが楽しみになる最終発表会でした。

 

なお、敬愛大学は成田国際空港を題材とした学びを積極的に推進しており、各学部での専門教育に加え、副専攻「エアポートNARITA地域産業学」を履修することができます。

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