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キラリ☆経済学科教員vol.4

経済学部 経済学科 星野 智樹 准教授

2020/11/25

1. 星野先生の専門分野について教えてください!

私の研究は、世界経済を見渡す視野と歴史的な視点を持ちながら、「お金」を中心とした経済の見方、また、「国境を超えるモノ、カネ、ヒトの移動」の総合的な結びつきを中心に行ってきました。大学の教員、政府の統計部局職員の両方のキャリアを過ごしてきたので、アカデミックな経験と実務家としての経験の両方を活かして研究しています。
少し掘り下げてみます。
まず、「お金」についてです。「お金」は、ダークなことを含めて色々なイメージがつきまとうとともに、「もらえるなら欲しい」という気持ちが生まれるでしょう。しかし、意外にも、分かっているようで分からないのが、「お金」というものです。まず、歴史を振り返ると、何が「お金」となるのか、「お金」を誰がどのように発行してコントロールするのかが、常に関心を集め、研究や政策の一大テーマとなってきました。また、現代では、「世界を駆け巡るマネー」という言葉を聞くことがありますが、その正体は何なのでしょうか。このように「お金」を軸にすることで、経済の姿を眺めることができます。
次に、「国境を超えるモノ、カネ、ヒトの移動」という視点についてです。実は、歴史を振り返ると、現代以外にもグローバリゼーションが進展していた時期がありました。とくに、世界経済の中心国は、世界経済をどのように創っていくのかを考えながら、グローバリゼーションを進めてきました。ここに出てくる世界経済の中心国としては、アメリカをイメージするかもしれませんが、現在では中国の台頭も著しく、歴史を振り返ると、古代ではギリシャやローマ、イスラム世界のトルコや中東、アジアのモンゴル、大航海時代の主役ポルトガルとスペイン、19世紀に最盛期を迎えたイギリスが存在していました。
これらの内容を私の担当授業である「西洋経済史」や「アメリカ経済論」、「国際経済論」、ゼミに盛り込みながら展開しています。

2. 先生の授業やゼミの特徴や工夫していることを教えてください

私のゼミのテーマは、「歴史から見る世界経済」です。人間社会は過去からの積み重ねによって形成され、歴史は形を変えて繰り返されてきました。そのため、星野ゼミでは、現代経済への教訓を得ることを意識しながら、経済の歴史的な変遷や転換点を中心に研究しています。ゼミの運営では、学生の「言いたいこと」を丁寧に拾い、議論を組み立てられるようにしています。より広く言えば、学生生活全般にも目配りしながら、大学生活さらには将来の生活を向上させるべく活動しています。
一方、講義形式の授業では、教員と学生の距離が遠くなりがちですが、学生とのコミュニケーションを持つために、「問い」を発して、学生がその問いに対する回答を求めて授業に引き込まれる形で、能動的に参加できるように運営しています。

3. 敬愛大学の学生に期待することは何ですか?

敬愛大学は、「敬天愛人」を建学の精神としています。「敬天」には、「先人から受け継いだモノやコトを学び、創意工夫して実践する」という意味が込められています。また、「愛人」には「地域や様々な人とのつながりを大事にして、そのなかでの自らの役割を理解して行動する」という意味が込められています。
学生にはこうした建学の精神に基づいて、大学生活を送ることを期待しています。伝統をただ「なぞる」「壊す」のではなく、より良くして現実世界で役立てることが求められます。自分自身と周囲の人がともに成長できることを考えながら、コミュニケーション力やチームワークを身につけることを意識していただきたいです。

4. 受験生へメッセージをお願いします

敬愛大学は、大学生、職員、教員がアットホームな雰囲気で協力しながら過ごせる大学です。
私が敬愛大学に着任した2020年4月は、新型コロナウイルスが猛威を振るった時期でした。どの大学もオンライン授業を行うことを迫られるなかで、本学経済学部の教員が有志でZoomの練習会を開いてくれたおかげで、新任教員の私もオンライン授業をこなすことができました。ゼミでは、学生側もオンライン授業に不慣れななかでも、色々な工夫をして過ごしたり、受講方法を考えたりする学生がいて、ともに学びを作ることができました。
敬愛大学は、郊外に立地しているため、閑静な環境でありつつ、都心へのアクセスも良好です。きっと充実した学生生活を送れると思います。

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