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千葉県の産業と行政-世界と日本の航空情勢とJALの取り組み-

国際学部 教授 三浦 知子

2025/03/13

「千葉県の産業と行政」第4回目は、日本航空株式会社(JAL)総合政策部の酒井雄介氏が登壇しました。さらに昼休みの時間を利用して、副専攻「エアポートNARITA地域産業学」を履修している1年生向けにも、特別講義を開きました。

 

講義の冒頭では、世界の航空需要の推移が示されました。2019年には年間45億人を突破し、コロナ禍こそ低迷していましたが、2024年にはすでその数字を超えていることが示されました。それに伴いビジネスモデルが、従来のFSC(Full Service Carrier=従来型のサービス:複数の座席クラスや機内食提供を行う)に加えてLCC(Low Cost Carrier=通称「格安航空」)によって多様化しています。また、世界の航空会社には大きく3つのアライアンスグループ(コードシェアやラウンジの共用を行うなど)がありますが、最近はそのいずれにも属さない航空会社も現れています。

このような中、日本の航空需要について、訪日観光を中心としたデータをもとに詳しい説明が続きました。訪日旅客の約70%は成田・羽田・関西等の大都市圏の空港から入国しているのが現状です。また都道府県別宿泊者数は、上位10都道府県で86%を占めています。より訪日観光を強化するためには地方への分散が必要です。こうした旅客向けに、特別運賃や、訪日ダイナミックパッケージ(航空券+宿泊)など、さまざまな取り組みがなされています。酒井氏は教室を縦横に歩きまわり、学生にも直接問いかけをしながら講義を続けているのが印象的でした。

 

マーケットの変化に対応するため、航空業界では事業領域の拡大が求められています。例えば、JALのマイレージプログラムでは、飛行機の搭乗以外でも日常生活でマイルを貯めやすい仕組みが導入されています。また、フルサービスキャリア(FSC)とLCCの中間的な存在である中長距離LCC「ZIPAIR」の成功も記憶に新しいところです。

最後に世界各都市で進む主要空港整備の現状が提示され、首都圏空港(成田/羽田)の機能強化についても触れられました。貨物部門の重要性も強調され、LCC事業とともに成田空港の有用性を再認識しました。成田周辺市町との取り組みも大切な視点です。産業振興、インフラ整備、生活環境をテーマとした地域づくりの基本プランに沿って、現在成田空港の機能強化を見据えた活動が進められています。例えば、成田市の高校生がシアトルでボーイング社の工場を見学するツアーが、市制施行70周年記念事業として2024年に実施されました。参加した高校生は、航空業界への興味を大いに深めたことでしょう。

 

これからの企業は、単に収益を得るだけではなく、社会的な貢献も高く評価されます。JAL Vision 2030の中長期計画では、「関係・つながりの創出」「GX戦略」「人的資本経営」が大きな柱として掲げられています。JAL FUTURE MAPには「つながりは未来への翼だ」という文字とともに、多様な事業が示されています。講義は内容の濃いものとなり、学生にとって貴重な学びの機会となりました。

「成田市の観光振興の取り組み ― 運気上昇のまち」成田市の窪田靖史観光プロモーション課長による講義

 

 

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