敬愛人

敬愛大学で輝く「人」「学び」を紹介

TEACHERS/STUDY/LABO

教員・学び・ゼミ

「私たちにできること」敬愛SDGs集会で進む小さな一歩

2025/02/21

2月5日(水)、敬愛大学と敬愛短期大学が共同で「敬愛SDGs集会」を開催しました。今年で3回目となるこのイベントでは、学生たちが熱意をもってSDGsに関わり、社会をより良くする力を身につけることを大切にしています。今年度も学生たちが自ら考え、行動した内容をポスターにまとめ、発表しました。会場となった大学1号館1階のラーニングホールにはたくさんのポスターが貼られ、発表者は訪れた学生や教職員と意見を交わし、互いにSDGsへの理解を深めることができました。来場者による投票の結果、今年度の最優秀賞には教育学部のチーム:しま~ずの「貧困をなくそう」が選ばれました。  

最優秀賞!「貧困をなくそう」 チーム:しまぁ~ず

世界では、6人に1人が1日1.9ドル以下で生活しています(2021年時点)。そのような状況では、家族が生きていくために子どもも働かなくてはなりません。こうした児童労働が原因で子どもたちは教育を受ける機会を奪われています。もし、両親が適切な収入を得られれば、子ども達が働かなくてよくなり、教育を受けられて職を得ることができます。

 

私たちができることとしてフェアトレードがあります。発展途上国と先進国の貿易では、発展途上国の立場が弱く、先進国が一方的に得をする取引がされがちです。フェアトレードは公正な取引を通じて、発展途上国の生産者にお金が渡るようにする仕組みです。チョコレートやコーヒーでよく見かけます。しかし、世界各国のフェアトレード購入金額を比較すると、日本はスイスの100分の1にも達していません(2020年当時)。

 

もし、あなたが2つのお菓子をどちらにしようかと迷っていたら、是非パッケージの裏をよく見てください。フェアトレードの認証マークや企業の取り組みがパッケージに記載されています。私たちにも生活があるので、「迷ったら」で構いません。企業の取り組みを見て商品を選ぶ習慣をつけてみましょう。

ポスター発表した学生にインタビュー 教育学部2年Mさん

私は教員を目指していることもあり、教育を受けられない子どもたちがいることに問題意識を感じていました。私は、教育を受けられることが当たり前すぎて、この恵まれた環境がないことを想像したことがありませんでした。もし、私が今、教育を受けられる機会を奪われたら…絶望してしまいます。

 

子どもが教育を受けられない原因は、適正でない取引にあります。こんな現状は「おかしい」と思いました。今回の発表ではフェアトレードが日本にも浸透するように、みんなにも知ってもらえるように、分かりやすく伝えてみました。教育学部で、授業の方法を学んできたので、それが活かせてよかったです。

最優秀賞のチームは、誰もが実践可能な方法を提案したことが、多くの来場者の共感を呼びました。グラフを用いた分かりやすいポスターと、説得力のあるプレゼンテーションも評価されました。次に紹介するチームは具体的なアクションを起こし、大学に要望を通したチームです。

 

 

 

敬愛大学で脱酸素に取り組もう

「脱炭素社会を実現するために、プラスチックを削減しよう」と言っても、私たちには規模が大きすぎて今ひとつ現実感がありません。私たちは、「自分たちができる範囲」でプラスチックを削減するにはどうすればよいのか考え、敬愛大学で実現できるペットボトルの削減法を探してきました。学内でアンケートを取ったところ、多くの学生がマイボトルを持っていることが分かり、マイボトルを使うようになれば自動販売機の利用が減り、多くのペットボトルのごみを削減できることに気付きました。

 

そこで、グループ内でいくつかの案を出し合ったところ、新型コロナウイルス感染症対策のため閉鎖されていた冷水機を再び利用することで自動販売機の利用を抑えられると考えました。私たちが交渉相手に選んだのは学長です。中山学長は快く話し合いに応じてくれて、会議にかけることを約束してくれました。結果、アリーナ1階の冷水器を再開してくれました。3号館への冷水器の増設は、改装中のためすぐには実現しませんでしたが、検討を続けてくれるそうです。敬愛大学でのペットボトルごみの削減という大きな目標に対しては小さな一歩ですが、後輩たちが続いてくれればきっと実現できると思います。私たちの小さな一歩が契機になればとてもうれしいです。

中山学長に直接交渉!前向きに検討してもらえました

 

今回のSDGs集会では、学生たちが自ら課題を調査し、解決策を提案する姿が印象的でした。学生たちのアイデアと行動力が、少しずつ社会を変えていく力になると感じた集会でした。

 

 

会場の様子

  • 経済学部のチームはグリーン水素についての発表

  • 既存のカードゲームのSDGs版を開発!
    なんと千葉市の教育現場で教材として採用されることに!!

  • 短大齋藤ゼミの「絵本でSDGs」の発表
    教育学部の学生が熱心に聞く

  • 優秀賞に輝いた短大生が喜びを語る