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「千葉県の産業と行政」千葉県商工労働部 経済政策課による講義

国際学部 教授 三浦 知子

2024/10/31

「千葉県の産業と行政」は、成田国際空港に関連する企業を中心に外部講師を招き、担当教員による事前・事後学習と講義で構成されています。今年度は過去最多の73名が履修し、多くの学生が関心を持っていることが伺えます。

千葉県の産業構造

10月9日に行われた第2回目の講義では、千葉県商工労働部 経済政策課の那須一裕氏が「千葉県の産業と政策」について解説しました。この講義は、この科目で学ぶ「千葉県の産業と行政」の全体を俯瞰する重要な回であり、経済の概要や産業の歴史、現状と先行きについて詳しく説明されました。特に観光振興についても触れられ、統計データを用いた丁寧な分析が印象的な講義となりました。

産業については、千葉県は農業、水産業、工業、商業のすべての分野で全国10位以内に入るというバランスの取れた産業構造を持っていることが強調されました。また、京葉臨海工業地域を構成する企業や交通インフラの整備状況、ゾーン別の人口割合についても詳しく説明されました。さらに、第二次産業との関連が深い京葉工業地帯の形成、千葉港という6市におよぶ広大な港湾地域、成田空港や東京湾アクアラインの開通などについても、豊富な資料をもとに解説されました。

人口動態と観光振興

千葉県の人口は現在約628万人ですが、2050年の将来推計人口は現在から100万人減となる可能性があるとのことです。また事業継承面でみると、県内企業の社長の平均年齢は急速に高齢化しているものの、「脱ファミリー化」の影響などもあり、後継者不在率は減少傾向にあるという点は大変興味深く、将来性のある話題でした。

 

最後に観光振興についても、たくさんのデータを用いて詳細な説明がありました。成田空港があることも大きな要因となり、訪日外国人の宿泊者数は2019年のデータで全国第6位です。こうした恵まれた立地や魅力的な観光地づくりについて、ポストコロナの今、期待や夢の膨らむ話題が次々と提供されました。

 

今回の講義は詳細な統計データを用いて構成されており、その内容は非常に丁寧でわかりやすいものでした。統計データにはあまり馴染みがない2年生にも理解しやすいよう工夫されており、多くの学生にとって有意義な学びとなったと思います。那須氏には心から感謝申し上げます。

観光マネジメントコースは情報マネジメント学部に引っ越します!

2025年度から情報マネジメント学部が新設され、国際学部の観光マネジメントコースはそのまま情報マネジメント学部に引っ越します。

ポストコロナの中、観光市場も回復は順調で、現在の4年生の内定先も旅行業界、宿泊業界、航空業界いずれも増加しています。また、成田空港の更なる機能強化に向けて、成田空港周辺の地域づくりもその推進体制がより具体的に協議されています。
観光の学びに加えて最新のデータ分析の手法を身につけ、さらに広がる将来の可能性に向けて、ぜひ情報マネジメント学部で一緒に学びましょう。

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