敬愛人

敬愛大学で輝く「人」「学び」を紹介

STUDENTS&GRADUATES

敬愛大学の先輩たち

様々な職業経験や海外体験を経て
辿り着いたフォトグラファーとしての自分

国際学部国際学科 2003年卒業 山中 匠さん

千葉県立市川東高等学校 出身

2022/06/06

国際学部の卒業生で、現在フォトグラフアーティストとして活動している山中匠さんにインタビューしました。大学卒業後、今のお仕事をされるまでにどのような経験や学びがあったのかを中心に、語っていただきました。

現在のお仕事について教えてください

フォトグラファーとして様々な作品を発信しています。私が写真と出会ったきっかけは2011年でした。初めて一眼レフのカメラを購入し、独学で写真を学びました。主に国内、海外のストリートスナップを撮影していたのですが、友人の勧めで香港を旅行したときに様々な風景を撮影することに楽しさを覚えました。その旅行で雨傘革命※1などの歴史的瞬間にも立ち会うことができ、貴重な経験ができました。その後、2019年から都内の写真教室に通い始め、基礎から本格的な写真の勉強を2年間行い、プロのアーティストになりたい、という気持ちが芽生えました。

 

2021年に現在の作風を確立し、自由参加型写真展示会「御苗場(おなえば)」に初出展しました。入賞は逃しましたが多くの高評価をいただき、確かな手応えを感じました。友人から紹介された埼玉県川越市にあるギャラリー「二軒堂」に何点か作品を持ち込んでみたところ、個展を開催することも決まり、翌2022年にGallary Ring主催のコンペティションにて「AWARD OF MERIT」を受賞しました。コロナ禍により個展の開催は何度か延期になりましたが、同年6月に無事開催することができました。

私は芸術家の岡本太郎さんやウィリアム・クライン※2の作品に憧れを持っているので、そのような情熱でこれからも作品を発信していきたいと考えています。

 

※1 2014年9月、香港で起こった民主化を要求する運動のこと
※2 William Klein,アメリカの写真家・映画監督。

「AWARD OF MERIT」受賞作品『CHECKER BUILDING』

山中匠さん Instagram

在学中に学んだこと、ゼミなどについて教えてください

大学時代は国際学部国際学科の家近ゼミで、「日中関係のこれから」についてを研究しました。家近教授と出会ったことがきっかけで、中国や台湾に興味を持つようになりました。中国語の修得も進めた結果、留学や海外企業に就職をすることができ、とても有意義な20代を過ごすことに繋がりました。中国に1年間留学し、日本という国の中だけで生きていた自分がいかに小さいかを知ることができました。同時に、何事もまず自分の頭で考える習慣がつき、人一倍の自立心が身についたと思います。

2022年6月に開催された個展

卒業後、社会に出てどのような経験をされたのでしょうか

とにかく様々な仕事に挑戦しました。大学を卒業し、中国への留学後、まずは日本のIT企業で働いてみましたが、海外で仕事をしたいという思いが強く、日本語教師の資格を取得しました。2009年から台湾で日本語教師として勤務し、さらなるステップアップを目指して大学院進学を目指すものの、うまくいきませんでした。中国語は堪能だったので、中国の方々を相手に様々なビジネスを行ってみましたが、キャリアの方向性をなかなか見出すことができず、悩みました。その傍らで購入したカメラが、今の自分のキャリアに繋がっていることを考えると、人生は何が起こるかわかりませんね。

これからの目標、仕事で達成したいことなどがあれば教えてください

より大きなコンペティションで賞を獲得し、アーティストとしての立場を確かなものにしたいですね。海外でも活躍したいので、英語力を身につけるためにTOEICのスコアアップも目指しています。

これからも色彩豊かな作品を発信していきたい

在学生、高校生の皆さんへメッセージをお願いします

学生のうちにチャンスがあれば、小さくてもいいので(今は手軽にネット上に店を開けますので)、起業して商売を始めることをお勧めしたいです。商売をやってみると、とにかく色々なことを気にかけなければならないし、まずは自ら行動しなければならない状況になります。すると、マーケティング力や調整力、イノベーション力など、様々な力がどんどん身についてくるのです。それらはキャリアアップの際には素晴らしい武器となり、培った人脈が視野を拡げてくれます。ぜひ有意義な大学生活を送ってください。