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国際学部卒業生の活躍(JICA国際協力機構勤務)―キャリアに正解なし。迷いながら進んでいこう

国際学部国際協力学科(現国際学部国際学科) 卒業生(2010年卒業・9期生)

2026/01/26

2026年1月20日(火)、国際学部1年生の合同ゼミが行われました。普段はそれぞれのゼミ教室に分かれて活動している学生たちが集まり、国際学部卒業生(2010年卒業・9期生)の講演を聴きました。講師は、1997年に開設された国際学部国際協力学科(現国際学部国際学科)を卒業された岩井さくらさんです。

 

岩井さんは、中学校の英語教員や国際NGOなどでの経験を経て、現在は独立行政法人国際協力機構(JICA)に勤務されています。1年生は、卒業後の進路実現に向けて所属コースを選択し、学びを深めていく重要な時期にあります。先輩の歩みを参考に、それぞれが将来を考えるきっかけになればという思いから、本企画が実施されました。

人のために尽くす仕事に憧れて

岩井さんの歩みは、幼少期から海外との関わりが深いものでした。テレビでJICA海外協力隊の活動を目にしたことをきっかけに、海外で人のために尽くす仕事に強い憧れを抱くようになったといいます。当初は医師を目指すことも考えていましたが、次第に国際協力への関心が高まっていきました。

 

国際学部は、開設当初から国際協力を担う人材の育成に力を入れており、その学びに魅力を感じて進学を決意しました。日本語教師の資格が取得できる点も、魅力の一つだったそうです。

入学後の活動

入学後は「チャンスがあれば飛び込む」をモットーに、ボランティア活動、海外でのホームステイやインターンシップ、日本語教員養成課程や教職課程の履修、大学祭でのイベント企画・運営、サークル活動など、さまざまな活動に積極的に取り組みました。

 

意外なことに、英語は最も苦手な教科だったといいます。その苦手意識を克服し、海外での活動の幅を広げるため、在学中に1年間の休学を決断し、アメリカでインターンシップに参加しました。働きながら語学力を磨き、現地の生活様式や文化について学んだ経験は、その後の成長に大きくつながりました。学年でトップクラスに到達した英語力は、こうした努力と行動の積み重ねによるものでした。

アメリカインターンシップで通っていた学校

卒業後の活動

卒業後は、公立中学校の英語教員として勤務しました。子どもや周りの人から学ぶ姿勢を大切にしながら、教育現場で多忙な日々を送っていました。その一方で、国際協力への思いは変わらず、JICA海外協力隊の募集を知り応募を決意します。協力隊員として中央アジアのキルギスに赴き、英語、日本語、日本文化を教える活動に従事しました。現地の人々の温かい人柄や美しい自然に魅了される一方で、教育資源の不足や教員の待遇問題、都市部と地方の教育格差など、多くの課題が残されている現状にも直面しました。

 

帰国後、再び教育現場に戻った岩井さんですが、体調を崩したことをきっかけに、自身の進路を見つめ直すことになります。そして「国際協力を本気でやりたい」という思いを強め、開発や教育を専門的に学ぶため、イギリスの大学院へ進学しました。大学院では、保護者や地域の声から始まる「草の根の教育」の広がりについて研究を行いました。

  • キルギス放牧帰りの羊たち

  • キルギス勤務校での活動の様子

JICAの役割とやりがい

大学院修了後、国際NGOでの活動などを経て、JICAに入職しました。JICAの事業には、国と国が直接協力する二国間援助と、国際機関を通じた多国間援助があります。岩井さんは、主に中央アジア地域を対象とした技術協力の業務を担当しています。支援事業を側面から支える仕事に、大きなやりがいを感じているといいます。

 

岩井さんにとって、「その人自身や、その人を通して周囲の尊厳が守られるための人づくりに関わっていると感じられること」が、仕事の大きなやりがいです。「人のために尽くす仕事」という原点は、現在の仕事観にもつながっています。

後輩へのメッセージ

最後に後輩たちへ、「キャリア形成に正解はない」「卒業後の進路に、すぐ正解が見つかるとは限らない」「進んだ先が答えになるのだから、迷いながら進んでいこう」というメッセージが送られました。

 

岩井さんのこれまでの歩みを振り返ると、キャリア形成とは、将来どんな仕事に就くかを一度決めて終わりではなく、自分の大切にしたいことを見つめながら、学び、経験し、選択することを少しずつ積み重ねて、「自分らしい生き方」を形にしていくプロセスだと言えるのではないでしょうか。

 

国際学部は、迷いながら考える時間そのものを大切にし、進んだ先で自分なりの答えを見つけていく学生を応援しています。

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