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OPEN CAMPUS REPORTS

オープンキャンパスレポート

学生執筆

教育学部オープンキャンパス体験授業(学生リレーレポート)Vol.8―「かるた取り(百人一首)の読み手に挑戦しよう」

教育学部1年 S. H. さん 千葉県立千城台高校出身

2026/09/24

2026年9月6日(日)の教育学部オープンキャンパスでは、山口 政之教授によるミニ体験授業が行われました。百人一首を題材に、音読・律読・鑑賞を通して古典に親しむための工夫について学びました。百人一首の読み手を教員が行うことをふまえ、子どもたちが古典に親しみやすくなる読み方についても考えました。

音読・律読から鑑賞へ

授業では、音読・律読・鑑賞の3つに焦点が当てられました。音読によって文章を声に出して読むことに慣れ、律読によってリズムを意識して読むことで、より楽しく古典に親しむことができます。また、鑑賞では言葉から風景を想像し、作品の内容を考えることで、音読や律読をより豊かなものにできるということが分かりました。

 

小学生は一度に複数のことを行うことが難しいので、まずは歌を声に出して読むことに慣れ、その後に鑑賞へと進むことが大切だということも学びました。

「嵐吹く 三室(みむろ)の山の……」

今回は、風景を想像しやすく鑑賞しやすい「嵐吹く 三室の山の もみぢ葉の 竜田(たつた)の川の 錦なりけり」という能因法師の歌が取り上げられました。

 

鑑賞では、「この歌を読んで何が見えますか?」などの発問をすることで、子どもたちの思考を促します。「もみぢ葉」から赤色を想像したり、そこから黄色やオレンジなど別の色を考えたりすることで、歌の情景を具体的に描いていくことができます。また、童謡の『紅葉』など、これまでの知識や経験を思い出させることで理解を深めることもできます。分からない子どもに対しては、友達との会話や資料を提示するなどの工夫も必要だということでした。

 

歌に出てくる「嵐」「もみぢ葉」「川」から自然を、「三室の山」「竜田の川」から紅葉の名所を想像することもできます。一方で、「錦」のように子どもにとって分かりにくい言葉はそのまま説明するのではなく、意味をかみくだいて伝えることが重要だということでした。子どもが理解できるような言葉に置き換えたり、資料を活用したりすることも教師の役目だと感じました。

「声に出して読む」ことの学び

鑑賞の後は律読を行いました。短歌は四拍子のリズムで読むことができるので、「パン・トン・トントン」のようにリズムをつけたり、手を叩いたりしながら読むことで、楽しみながら短歌に親しむことができます。小学生にはリズムを担当する人と読み手を分けるなど、役割を分けて取り組む「分担読み」も効果的だということです。

 

さらに、「錦なりけり」をどこで区切って読むかを考える活動では、言葉の意味のまとまりを意識することが、自然なリズムにつながるということを学びました。「にしき、なりけり」と区切ることで意味のまとまりが生まれ、リズムよく読むことができます。教師が先に実演してから子どもに取り組ませることも、わかりやすく活動するための工夫だと感じました。

 

最後に、律読を取り入れた「かるた読み」を行いました。百人一首の本来の読み方では時間がかかるので、律読を基本にすることでテンポよくかるたを読むことができます。そして、ただ読むだけでは口先だけの弱い音読になり、内容も理解しにくくなってしまうので、まず鑑賞して歌の意味や情景を理解し、そのうえで律読を行う、そして、繰り返し読むことが重要であると実感しました。まとまった量の短歌を繰り返しインプットすることで暗唱にもつながり、子どもたちの「覚えたい」という意欲にもつながると感じました。

ミニ体験授業から授業づくりの意識へ

今回のミニ体験授業を通して、教師が答えを教えるのではなく、子ども自身が考え、気づき、そこからさらに考えを広げられるような働きかけが大切だということを感じました。特に、発問の仕方によって子どもの考える方向が変わったり、また、これまでの知識や経験にふれること、友達との会話をきっかけにして、新しい気づきが生まれたりすることがあるということが印象に残りました。さらに、子どもによって持っている知識や経験が異なるので、一人ひとりの反応を見ながら必要に応じて資料を提示したり、分かりやすい言葉に置き換えたりすることも、教師の重要な役割だということを学びました。

 

将来は、子ども自らが「なぜだろう」「もっと知りたい」と考えられるような発問や工夫を取り入れ、子どもの思考を引き出し、学びを深められる授業を作っていきたいと思います。

教育学部 2026年度オープンキャンパスプログラム