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「教採対策パフォーマンス講座」でコミュニケーション能力を育む

教職センター センター長 山口政之教授

2023/05/22

教職センターでは5月14日に「教採対策パフォーマンス講座」を実施しました。教員採用試験における集団面接や集団討議、模擬授業、個人面接などの場面では、言葉で説明する言語コミュニケーション能力だけでなく、表情やアイコンタクトなどを用いて情報を伝える非言語コミュニケーション能力も大切とされます。この講座は、学生一人一人がコミュニケーション能力を高めることで自分の殻を破り、自らの良さを十分に引き出せるようになることを目的としています。

演劇的手法を通して様々なコミュニケーション能力を高める

講師を務めていただいたのは劇団「うりんこ」の小原先生です。演劇的手法を通して、話すことや聞くこと、言語コミュニケーション、非言語コミュニケーションをバランスよく指導していただきました。「演劇」をワークショップ的に行い、各アクティビティごとに表現に関する負荷を徐々に増していきます。ペアワークを多く活用することで、学生たちの集中力を持続させていました。また、表現者側の指導だけでなく、相手の表現を受け止める側となる聞き手の指導も丁寧に行われ、学生たちは「相手を理解しながら自分の考えを伝える」ことを学びました。

プロによる表現の個別指導

「アクティブな聞き手」になる

終盤になると、どの受講生も「アクティブな聞き手」となり、最後のスピーチは和やかな雰囲気の中で行われました。アクティブな聞き手となるためには、「話し手の話す内容をしっかり受け止めたい」という心構えを持つことです。これは、話し手が大人であろうと子供であろうと大切なことです。「あなたの話を聞かせてください」という心構えがベースとなって、聞き手の態度が表に出てきます。話し手の目を見たり、うなずいたりしながら聞くといった態度(非言語コミュニケーション)です。無意識のうちにしている人もいますが、あまり意識していない学生が意外と多いのです。教員は非言語コミュニケーションを意識して子供の話(声にならない訴えも含め)に耳を傾けるようにしたいものです。

節分の「豆まき」を表現する

参加した学生の感想

パフォーマンス講座を受講して、非言語でのコミュニケーションの大切さを感じました。特にペアで話をした際には、相手に目線を合わせて表情豊かに話を聴くことで話しやすい雰囲気を作ったり、安心感を感じさせたりできることを再認識しました。今後はさらに五感を働かせて非言語のコミュニケーションを意識して行い、相手とのコミュニケーションの時間を充実させ、信頼関係を構築していきたいです。(4年 Tさん)

 

コミュニケーションをする上で、「話す」という動作以外に身振り手振りを付けることが効果的であることは知識として持っていたが、「間」をあけるという技術を新たに身につけることができた。また、前半では言葉以外を使ったコミュニケーションのアクティビティを行ったが、タイミングや体全体を使った表現法を学び、「伝える」という動作の多様性を体感した。先生が直接言葉で指導してくださったこと以外にも、学生の話を聞く際の姿勢や反応も見て勉強になることばかりだった。教採においても、先生という立場になっても、本日ご指導して頂いた話す姿勢、聞く姿勢は必ず活用できるものなので、日々の中で意識し、自分の力にしていきたい。(4年 Fさん)

 

参加した学生たちと小原先生

 

このように、教職センターは教員採用試験を受験する学生を応援しています。試験で課される面接や討議では、話の流れをつかんで自分の考えを伝えること、模擬授業では堂々と教師らしい振る舞いができるようになることなどが求められます。そのような場面で今日の学びが活きてくると思います。受講した学生たちに成長を実感させてくれた、とても有意義な講座でした。

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