2つの講義についてお話ししたいと思います。
1. 経済政策
現在、社会的に問題となっている事柄(働き⽅改⾰、荷受け問題など)について取り上げ、その問題の根本がどこにあるのか、なぜ困っているのか?を考えます。また、こういった問題に政府が介⼊してくることがありますが、それはなぜなのか、政府の役割とは何か。これから社会に出る皆さんに、社会問題と政府との関わりについて当事者意識をもって考えてほしい授業です。
2. 流通経営論
流通には、物流(物の流れ【⼯場→倉庫→配送納品】)と商流(お⾦の流れ【商談や伝票、決済など】)があります。ここでは物流について詳しく説明していきます。⼀⼝に物流(物の流れ)と⾔っても、⽇々進化・変化しており、昔とはずいぶん変わってきました。現在の物流は、多頻度・少量化が主流となってきており、例えば売れ筋商品だけを1⽇3回、“必要な物を、必要な時に、必要な量だけ⽣産する”「Just In Time⽅式」というやり⽅が⼩売業全体に広がっています。多頻度・少量化のこういった物流を私は「細い物流」と捉えていますが、この「細い物流」は「お⾦は多少かかっても、⼈々の⽣活は豊かになる」というメリットがある半⾯、「慢性的⼈⼿不⾜」「従業員の低賃⾦」などの問題点もみられます。このようなメリットとデメリットのバランスについて、今後どう解決されていくのか、どういう仕組みがあればよい⽅向に向かうのかを考えます。
こういった分野を学ぶチャンスは少ないですが、今後社会に出ると、ほとんどの職業で関わってくることになる分野です。皆さんには、
① 物流が⽀えている仕組み
② 世の中のモノの動き⽅
を知ってほしいと思います。
※物流について興味がある⼈は、「ネット通販時代の宅配便」(2015.⽇本交通政策研究会研究双書)を読んでみてください。