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【第4弾】「いじめや人権、話し合おう、変えていこう。Changers(チェンジャーズ)」プロジェクト

教育学部 阿部 学准教授

2022/08/09

阿部研究室は、「いじめや人権、話し合おう、変えていこう。Changers(チェンジャーズ)」プロジェクトに参加しています。このプロジェクトは、授業づくりの専門家と各界のクリエイターが共同でマンガ教材を制作し、無料で公開していくプロジェクトです。先日の第3弾に続き、第4弾としてイラストレーターの伊豆見香苗さんと共同制作した2作品を公開いたしました。

 

教育の専門家とクリエイターとともに無料で公開するマンガ教材を開発

文部科学省の調査※によると、令和2年度のいじめの重大事態の発生件数は514件となりました。社会全体でいじめ防止対策が推進されているとはいえ、まだまだ苦しむ子どもの数は後を絶ちません。
いじめは、固定化された人間関係や集団の中で生じる独自のルールやノリから発生していると考えられています。学校のような閉ざされた人間関係の中では、相手が悪いからいじめてもいい、いじめても相手が苦痛を感じていないと考える等、いじめや差別が正当化されてしまうことがあります。
そこで、教育の専門家とクリエイターが協力してマンガ教材を制作するプロジェクトが立ち上がりました。善悪がはっきりしない状況や、つい見落とされがちな繊細な問題を積極的に取り上げ、リアリティのある物語として描いたマンガ教材を制作し、無料で公開しています。

※ 令和2年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果(文部科学省)
https://www.mext.go.jp/content/20211007-mxt_jidou01-100002753_1.pdf

みんなでそろえたマスコット(教材No.009)

ヒマリ、ユイ、リコ、メイは、演劇部の仲良し4人組。いつも一緒に行動していたのだが、ユイが次の公演の主役に抜擢された時から、なんとなくイヤな空気が流れ始める。ある日の帰り道、遅れてきたユイは、他の3人がおそろいのマスコットを付けていることに気づく…。

©2022 伊豆見 香苗, CHANGERS

先輩には何も言えない(教材No.010)

中学1年生になったマリアは、念願だったバスケ部に入部し、練習に励んでいた。ところがある日、悪気なくあいさつを無視してしまったことが原因となり、先輩たちから強く当たられるようになってしまう。同期たちはマリアに同情するものの、みな、先輩には何も言えず…。

©2022 伊豆見 香苗, CHANGERS

令和4年度(第38回)学習デジタル教材コンクールにて、日本教育新聞社賞を受賞

本プロジェクトがこれまで制作してきた教材シリーズは、令和4年度(第38回)学習デジタル教材コンクールにて、日本教育新聞社賞を受賞しました。このことをきっかけに、さらに多くの方々にいじめ防止授業を行っていただけたらと思っています。
本教材を通じて、さまざまな大人と子どもが関わり、話し合う機会が生まれることで、学校と社会との風通しがよくなると私たちは考えています。固定化された集団や教室でつくられる理不尽な「当たり前」に、子どもたち自身が気づき、一人一人がチェンジャーズとなり、いじめや差別が起こる環境を変えていけるようになってほしいと願っています。

プロジェクト運営会社であるスタンドバイ株式会社の谷山大三郎氏(左)と阿部准教授(右)。令和4年度(第38回)学習デジタル教材コンクール授賞式にて

本記事は、スタンドバイ株式会社のプレスリリース(2022年8月4日)を参考に作成しました。詳しくはこのプレスリリースをご覧ください。
また、以下のWEBサイトより、マンガ教材や指導案等を無料でダウンロードできます。

HP: https://wearechangers.jp
YouTubeチャンネル: https://www.youtube.com/channel/UCrP-zzSxh0NxgsLxDao-Tjg/
Twitter:https://twitter.com/wearechangersjp

Changers(チェンジャーズ)プロジェクトのこれまでの記事

「いじめや人権、話し合おう、変えていこう。Changers」プロジェクトが学習デジタル教材コンクールで受賞 【第3弾】「いじめや人権、話し合おう、変えていこう。Changers(チェンジャーズ)」プロジェクト 【第2弾】「いじめや人権、話し合おう、変えていこう。Changers(チェンジャーズ)」プロジェクト 「いじめや人権、話し合おう、変えていこう。Changers(チェンジャーズ)」プロジェクト始動