敬愛人

敬愛大学で輝く「人」「学び」を紹介

TEACHERS/STUDY/LABO

教員・学び・ゼミ

観光と地域を支えるホテルの仕事とは? 田んぼに浮かぶホテルSUIDEN TERRASSEを題材に学ぶ

情報マネジメント学部 三浦 知子 教授

2026/04/03

ホテルや旅館は、ただ泊まる場所ではありません。地域の魅力を伝え、人を呼び込み、まちを元気にする役割も担っています。情報マネジメント学部の三浦 知子 教授(観光地経営・都市農村協働)が担当する「宿泊産業論(ホテル・ビジネス論)」は、そんな宿泊業について、歴史、経営、サービス、データ分析、AI・DX活用まで幅広く学ぶ授業です。2年次後期に学ぶこの授業では、観光や地域づくりに関わる仕事に必要な視点や、現場の課題を考える力を身につけます。今回はその学びの一環として、山形県鶴岡市にあるSUIDEN TERRASSEを題材に、地域資源を生かした宿泊施設の価値と可能性について考えました。

20秒でわかるこの記事のポイント
  • インターンシップ報告から、ホテルが宿泊の場にとどまらず、地域と人をつなぐ拠点であることが見えてきた
  • 特別講義では、SUIDEN TERRASSEのサステナブルな取組や事業展開から、宿泊業界の新しい可能性を知る機会となった
  • 宿泊産業論の学びは、観光・地方創生・地域づくりに関わる進路を考えるヒントにもなる

SUIDEN TERRASSEとの出会いが学びを広げる

SUIDEN TERRASSE全景(川俣様ご提供)

 

晴耕雨読の時を過ごす 田んぼに浮かぶホテル…

 

ホテルのWebサイトを開くと、トップページに現れるキャッチコピーのとおり、SUIDEN TERRASSEは2018年の開業当初から、その建築デザインや施設環境が数々のメディアや雑誌で取り上げられ、話題を集めてきました。

宿泊産業論を担当する立場から、以前からそのユニークさと存在感は、地方の魅力や個性を生かした唯一無二の宿泊施設だと感じていました。この関心をきっかけに、SUIDEN TERRASSEとの関係を深め、昨年の夏休み期間には、インターンシップで学生を受け入れていただき、12月にはホテル・ビジネス論(次年度から「宿泊産業論」)で特別講義が実現しました。

学生のインターンシップ報告と(株)SUIDEN TERRASSEの川俣氏による特別講義

授業の冒頭では、SUIDEN TERRASSEでインターンシップを経験した学生が報告しました。参加したIさんは、地元である山形県鶴岡市にありながら、これまで訪れる機会がなかったSUIDEN TERRASSEを「実際に見てみたい」と思い、参加を決めたそうです。

実際に体験したフロント業務では海外のお客さまと接する機会もありました。翻訳機など便利な機能があっても、気持ちまで伝えるには人の関わりが欠かせないと感じ、宿泊業には人にしかできない役割があることも学んだそうです。

現地では、SUIDEN TERRASSEが単なる宿泊施設ではなく、地域の人も訪れ、人と人とがつながる場になっていることが印象に残ったといいます。田んぼに囲まれた景観や開放的な空間にも魅力を感じ、「ホテルは泊まる場所というだけでなく、地域の魅力を伝える場所でもある」と実感したと語ってくれました。

SUIDEN TERRASSEでのインターンシップに参加したIさん

続いて、オンラインで山形県鶴岡市とつなぎ、インターンシップでお世話になった川俣聖子氏が、SUIDEN TERRASSEの概要を写真とともに紹介しました。「サステナブルチャレンジ」という5つの取組や、ビジネスモデルを横展開する計画、自由度が高く手厚い福利厚生などにも触れ、学生にとっては宿泊業の新たな将来性を具体的に知る機会となりました。

観光や地域づくりに関心がある学生・高校生へ

訪日観光客数が増えるなか、宿泊業は観光産業や地方創生の核となる分野です。宿泊施設は単なる滞在の場ではなく、地域の魅力を体験として提供する拠点でもあります。そのため、現場運営だけでなく、デジタル活用まで含めた総合的なマネジメント能力が求められます。
情報マネジメント学部の「宿泊産業論」では、今後も宿泊業界とのネットワークを深めながら、新しい変化を踏まえた授業を展開していきます。国家資格であるホテル・マネジメント技能検定も見据えた講義内容ですので、宿泊業界や観光業界全般に興味ある方は、ぜひ履修してもらえればと思います。

 

文:三浦 知子 教授(観光地経営・都市農村協働)

編集:IR・広報室