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教員・学び・ゼミ

情報マネジメント学部―課題解決につながる実践型ゼミの最前線

情報マネジメント学部

2026/03/17

20秒でわかるこの記事のポイント
  • 4年間を通して、段階的にステップアップしていくゼミ
  • 知識を覚えるのではなく、「調べる・考える・伝える」を実践で学ぶ
  • グループでの活動により、主体的に取り組む力が身につく
  • 実際のデータや社会の課題を扱う、リアルな学びが特徴
  • 「自分で考え行動できる力」を育てる教育

ゼミは、大学での学びの中心となる大切な場です。情報マネジメント学部では、少人数での対話や実践を通して学びを積み重ねていきます。段階的に専門性を深めるゼミの流れと、1年生の取り組みの成果を紹介します。

ゼミで学ぶ・ゼミで育つ

情報マネジメント学部のゼミでは、各自の問題意識を出発点に、情報やデータを用いて課題解決を考え抜き、その過程と結論を説明できる力を高めていきます。キーワードは、①少人数制、②調査や分析、討論が中心、③各自で研究に取り組むことです。学問的・実践的探究を通して、卒業後の社会で強みとなる専門性を磨きます。

   

1年次(基礎演習) 2年次(専門導入演習) 3年次(専門演習) 4年次(卒業演習)
少人数でのグループワークを中心に、身近なテーマを題材として「考える・話す・伝える」力を伸ばします。情報・データの集め方から分析、発表までを実践的に学び、大学で必要となる学びの基礎力を身につけます。 2年生が一同に集まり、小グループで課題解決型の学びに挑みます。1年次の基礎を土台に、調査・分析から解決策の提案までを実践します。互いの知見を持ち寄りながら、協働でプロジェクトを動かす実行力を身につけます。 社会や企業の実データ、実課題を扱い、より高度でリアルな課題解決に挑みます。自分の関心や強みを見定めながら、分析・判断・提案を自立して行います。情報を武器に社会で通用する専門性と実践力を磨きます。 自らの問題意識から問いを立て、情報やデータを用いて結論の正当性を徹底的に検討します。結論に至る過程を考え抜き、説明し切る力が鍛えられます。正解のない課題に向き合い、答えを出していく力を確立します。

基礎演習(1年生)は、学びの入り口

基礎演習(1年生)は、専門性を高めていくための出発点です。AIやビッグデータ、都市・観光、マーケティング、経済など多様な領域に高い専門性をもつ教員のもとで学びます。ここでは、大学で学ぶ姿勢や思考の型を身につけることを重視し、2 年次以降の専門的な学びや研究につながる土台を築きます。様々な情報の中から課題を見つける方法やデータを整理・分析する視点、グラフの読み取り方、文章や口頭で自分の考えを的確に伝えるスキルを身につけていきます。合同ゼミでは、他クラスの仲間との議論を通して、自分の考えを深める経験も大切にします。こうした基礎の上に、課題解決力の確立へと発展するゼミ教育が積み重ねられていきます。

根本・南クラス

学問的探究の方法を基盤に、論理的に課題解決へ挑む力を養う。ビッグデータなどの最新動向にも触れ、現代社会で扱われる情報の姿を知る。

廻・渡邉クラス

情報やデータの集め方から分析、課題解決までのプロセスを体系的に学ぶ。基礎を一つずつ積み上げ、問題解決の型を着実に身につける。

三浦・津々見クラス

社会課題を題材に生成AIを活用しながら、情報収集・構想・表現力を鍛え、主体的に知識を吸収しようとする姿勢を引き出す実践型ゼミ。

課題報告事例集

1年次の前期・基礎演習において学生が取り組んだ課題報告の要約を紹介します。学生一人ひとりが自らの関心に基づいてテーマを設定し、レポート形式に沿って問題意識を明確化、資料やデータを用いながら考察を行い、結論を導きました。情報マネジメント学部での第一歩となる取り組みの成果です。

生成AI は学生にとって味方か敵か? ~共存に向けて私たちができること~

近年、ChatGPTに代表される生成AIは、レポート作成や英語学習、発想支援などを通じて、学生の学びに身近な存在となっている。その一方で、AIに頼りすぎることで思考力が低下するのではないか、学びの本質が失われるのではないかという不安の声もある。私は実際に生成AIを活用する中で、質問を工夫することで理解の不足が可視化され、要点整理や言い換えを通じて自分の考えを客観的に見直せると感じた。文章構成案を比較したり、反対意見を提示させたりすることで、新たな視点を得られた点も大きい。一方で、出力結果をそのまま使うと学びが浅くなる危険性や、誤情報や倫理的問題が生じ得ることも実感した。だからこそ、目的を明確にし、根拠を確認しながら自分の言葉で再構成する姿勢が重要である。生成AIは思考の代行者ではなく、主体的に使いこなすことで学びを支える心強い相棒である。

 

教員のコメント
自分自身の経験を起点に、生成AIの利点と課題をバランスよく整理しており、問題意識も明確です。特に目的設定や批判的検証に言及している点は学術的にも重要です。AI活用が学習成果に与える影響に関する先行研究や客観データを参照し、自分の経験と照らし合わせて考察すると、さらに説得力が高まるでしょう。2年次以降の発展的な学びに期待します。

日本とフランスの平均寿命と 食生活の関係

日本とフランスはどちらも世界的に平均寿命が高い国である。本レポートでは、その背景に医療制度だけでなく、日常の食文化や生活習慣が関係しているという問題意識から、両国の食生活を比較した。統計データから、2023年時点でも両国は男女ともに高い平均寿命を示している。日本では、規則正しい食事や魚、大豆製品、発酵食品の摂取が健康を支えてきた。一方フランスでは、野菜や果物、オリーブオイルを多く用いる食文化や、食事を楽しむ習慣が健康維持に寄与している。しかし近年は、両国とも加工食品や高カロリー食品の増加といった課題も見られる。こうした点を踏まえると、両国の高い平均寿命は、長年にわたって培われてきた食文化と生活習慣によって支えられてきた結果である。今後も健康な社会を維持するためには、食文化に見られる知恵や工夫を現代の生活に即した形で継承していくことが不可欠である。

 

教員のコメント
統計データを踏まえ、日本とフランスの平均寿命を食文化の視点から比較した着眼には独自性があり、問題意識も明確です。特に、日常的な食習慣の積み重ねが健康を支えてきたという因果関係を自分の言葉で整理できている点を評価します。先行研究や公的データを参照し、他の生活要因との関係も検討すると、さらに深みのある考察に発展していくでしょう。