設立当日には東京証券取引所の斎藤氏がオンラインで参加し、「株式会社を名乗る以上、投資家からの期待に応える責任がある。失敗を恐れず、学んだ経営学を現場で結び付けて挑戦してほしい」とエールが送られました。
今後、『敬愛ファッションリンク株式会社』には東証のチェックが入り、株式会社の運営に関するアドバイスを受けることができます。まさにホンモノに近い体験ができるプログラムなのです。

経営学科の佐竹 恒彦教授が担当する2年生ゼミでは、学生たちが実際に株式会社(模擬会社)を立ち上げるユニークなプログラムが行われています。このプログラムでは、株券を発行して資金を集め、利益を上げ、税金を納めて配分するという、経営の一連の流れを実際に体験できます。
※「KEIAI起業体験プログラム」は、東京証券取引所の「起業体験プログラム」に基づいた敬愛大学経済学部経営学科に所属する学生用の教育プログラムです。
7月のゼミでは各チームが事業計画を競い合い、その中から「服を売らないアパレル事業」が選ばれました。そして10月1日(水)、ついに学生たちによる新会社「敬愛ファッションリンク株式会社」が誕生しました。代表取締役社長には、この事業を発案した経営学科2年のIさんが就任。ゼミの仲間たちと共に会社経営に踏み出しました。
会社設立の第一歩は「定款」の作成です。会社のルールや方針をまとめた“憲法”ともいえる重要な書類です。株主総会の運営方法から役員の選任方法まで、細かい規定をゼミ生たち自身が議論し、合意を重ねながら仕上げました。こうした「文書に根拠を残す」経験は、社会に出てから必ず役立つスキルのトレーニングになると佐竹教授は言います。
設立当日には東京証券取引所の斎藤氏がオンラインで参加し、「株式会社を名乗る以上、投資家からの期待に応える責任がある。失敗を恐れず、学んだ経営学を現場で結び付けて挑戦してほしい」とエールが送られました。
今後、『敬愛ファッションリンク株式会社』には東証のチェックが入り、株式会社の運営に関するアドバイスを受けることができます。まさにホンモノに近い体験ができるプログラムなのです。
敬愛ファッションリンク株式会社は、敬愛大学内での「服の交換イベント」の企画・運営を事業とします。着なくなった服を3着持参すれば、他の学生が持ち込んだ服と交換できる仕組みです。さらに、学内のデジタルサイネージなどを活用し、スポンサー企業を学生に紹介することで、協賛金を得る収益モデルを構築しました。昨年度の広告配信事業の経験を継承し、より発展させた取り組みになっています。
佐竹教授は学生たちに「楽しみながら稼げて学びになる授業にしよう」と語りかけました。自らも過去に起業経験がある佐竹教授はさまざまな点で学生にアドバイスができるでしょう。しかし、それでも経営では、お互いに遠慮のない意見をぶつけ合う必要があり、それが成功への唯一の道だと語ります。本気で考え、意見を戦わせ、仲間と共に形にしていく。その過程すべてが学生たちの成長につながります。佐竹ゼミの学生たちの挑戦が、これからどのように展開していくのか注目です。