夏休み期間中、学生たちはインターンシップに参加し、実務を経験しながら、様々なビジネス課題の解決に挑戦しています。今回は県内でバスの運行とバス旅行を手掛けるビィー・トランセホールディングス株式会社で行われたインターンシップの最終日の様子を紹介します。敬愛大学からは経営学科と国際学科から4名の学生が参加しました。「60〜80代をターゲットにした春の日帰りバスツアー企画」をテーマに、他大学の学生と混合チームを組んで取り組みました。
企画のルール
今回の企画を立案するにあたって、主に以下のようなルールがありました。
これらのルールの中で、3つのチームが個性やアイデアを活かし、魅力的なツアーを考案しました。各チームともに地域の名所を訪れ、企画準備に励んでいたようです。
人事部からの説明の様子
魅力的なツアー企画が飛び出すプレゼンテーション
「なつかしの小学校と春の恵みをめぐる旅~桜の風といちごの香りに包まれて」Cチーム
トップバッターだったCチームは、廃校となった千葉県の保田小学校を活用した道の駅や、日本の棚田百選に選ばれた大山千枚田、木更津でのいちご狩り体験を中心に、五感で春を感じられるツアーを企画しました。「バス降りたら、10歳若返ってた件」というキャッチコピーも考案され、ツアーの魅力を感じてもらいやすくなっていました。パワーポイントの資料には写真や地図を用いるだけでなく、広報手段の提案の際にその裏付けとなりそうなデータまでを提示し、説得力のある発表を行っていました。質疑応答では、「なぜ大山千枚田を選んだのか」「ペット参加は可能なのか」等の質問が飛びました。
Cチームの発表
国際学科のM.Iさん(画像右)
「小江戸川越 春の味めぐり~桜と鰻とちょっぴり利き酒~」Bチーム
Bチームは、歴史情緒あふれる川越エリアを中心に、川越氷川神社や「小江戸蔵里」での鰻、さらに利き酒体験を組み合わせた企画を提案しました。千葉県から川越市までのバスツアーとなると、県内より移動距離が長いのではないかと思われがちですが、観光地の魅力を一日で効率よく楽しめるよう、効率よく設計されていました。また、提供価格は3チームのうち一番リーズナブルだったことも印象的でした。広報手段には、ラジオでの発信や商店街等でのチラシ配布を提案し、シニア向けとして実現可能性を重視した具体案を盛り込みました。質疑応答では、「雨の日の場合はどうするか」「鰻が苦手な場合は?」等の質問が飛びました。
堂々と発表する国際学科のT.Oさん
Aチーム「ようこそ!水郷の春とうなぎのまち、佐原へ!」
Aチームは、歴史的な町並みが残る佐原を舞台に、香取神宮や伊能忠敬記念館などをめぐるツアーを提案しました。歴史と格式を備えた老舗うなぎ店での鰻重を味わうこともできるプランです。高齢者が安心して参加できるよう、移動距離や休憩場所もチェックしたようです。広報案としてはSNSの活用などを検討し、孫世代から祖父母へのプレゼントとなる側面も意識していました。質疑応答では、「高齢者をターゲットとした場合、歩く距離は大丈夫か」「鰻重の値段はどのくらいを想定しているか」等の質問が飛びました。
インターンシップを通じて得た成果
今回参加した4名
今回は同社の経営陣や営業部スタッフも多数出席し、実際の業務に即した質問やアドバイスが飛び交いました。学生たちは堂々と提案を発表し、ツアーの価格や行程の妥当性、雨天時対応、広報施策など工夫していました。現場目線のフィードバックを直接得られる貴重な体験となり、学生たちは自身の企画力や発表力を振り返り、知識やスキルを磨くきっかけを得たようです。
敬愛大学や他大学のキャリアセンター職員も学生たちの成長を間近で見守りました。「企業との直接的なやり取りや異なる大学の学生との協働は、教室だけでは得られない経験。今後の就職活動やキャリア形成に必ず役立つはず」と評価し、挑戦を続ける学生たちへエールを送りました。
終了後、ほっとした表情を浮かべる学生たちと歓談
今回のインターンシップは、地域観光の魅力を引き出す力や、チームで課題を解決する力を実践的に学ぶ貴重な機会となりました。学生たちはこの経験を糧に、これから本格化する就職活動に自信を持って挑戦していきます。
報告:IR・広報室
ビィー・トランセホールディングズ株式会社
就職実績