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経済学科ゼミ紹介vol.13

経済学部 経済学科 加藤 秋人 准教授

2024/12/08

ゼミではどのような活動をしていますか

加藤ゼミでは経済地理学を学びます。経済地理学とは地理学と経済学とが融合した学問分野であり、経済的事象を地理学的視点から分析します。したがって、理論的な側面よりも、現実の社会での経済活動に着目する実践的な点が特徴と言えるでしょう。

ゼミの活動としては、文献の輪読、文献・インターネットでの調査と発表といった座学での学修活動に加えて、フィールドワークも予定しています。フィールドワークは受講生の状況によりますが、千葉県内または近隣都県での日帰りのフィールドワークに加えて、県外での合宿も実施したいと考えています。

なるべくゼミ生の興味があることを調べてもらうなど、自由なゼミにしたいと思いますが、卒業論文については学術論文の一種ですので、形式的な側面など丁寧に書き方を指導します。

どのような学生を求めていますか

上述の通り、経済地理学では現実の社会の動きに着目しますから、身の回りの出来事に興味を持ち、探究心をもって接することができる人を望みます。特に、身の回りの地域の特徴や課題に関心を持ち、時には自らその現場を見に行く・話を聞くことができる人が理想です。ゼミ活動の中でもフィールドワークを行いますので、積極的に参加する心構えが必要です。またフィールドワークは団体行動ですので、きちんと周りのことを考えた行動を取れる方でないと困ります。普段から、欠席時の連絡など「ホウ・レン・ソウ(報告・連絡・相談)」ができることや、ゼミ生同士での議論・意見交換を円滑にできる方を求めます。

先生の専門分野について詳しく教えてください

もしあなたがラーメン屋さんを出すなら、別のラーメン屋さんから離れた場所を選ぶでしょうか。それとも、すぐ近くに別のラーメン屋さんがある場所を選ぶでしょうか。パッと思いつくのは、前者かもしれませんが、ある程度大きな駅の前には複数のラーメン屋さんがあるのも珍しくありませんね。ラーメン屋さん=商業の場合、ライバルが多いことはマイナス要素かもしれませんが、多くの店が集まるところはお客さんも多いというプラス要素にもなります。

私が専門とするのは、商業ではなく製造業ですが、製造業においても町工場が集まる地域があります。そうした地域では、少しずつ得意分野が異なる町工場同士が協力し合うことで、様々なもの・複雑なものを作ることができます。町工場同士が有機的につながることで何ができるのか、どのようにつながるとより有益な協力関係を築くことができるか、町工場を追いかけながら研究しています。

先生について教えてください

これまで、長野県諏訪・岡谷地域や東京都大田区、兵庫県神戸市などの町工場を取材してきました。特に大田区では、町工場の有志が冬季五輪種目のボブスレーのソリを開発・製造し、オリンピック選手に使用してもらうことを目指す「下町ボブスレープロジェクト」というものがあり、研究活動を兼ねて私も参加しています。具体的には、ボランティアスタッフとしてソリの展示イベントの手伝いをしたり、平昌オリンピックの観戦に行ったりしました。そんな風に、特に大田区や神戸の町工場の方々とは、研究者とその協力者という関係を超えた交流を持っています。
なぜ、そこまで「下町ボブスレー」にハマったかといえば、研究対象として面白そうだったことや、参加している町工場の方々が魅力的だったことも大きな理由ですが、そのほかにスポーツ観戦が趣味ということもありました。好きなスポーツはサッカー、大相撲、野球、ラグビー、アイスホッケーなどです。

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