敬愛人

敬愛大学で輝く「人」「学び」を紹介

CAMPUSLIFE

キャンパスライフ

静電気を利用してクリスマスプレゼントを吊り上げよう!

Iris活動中!2022 vol.06

2023/01/13

今年もいよいよクリスマスシーズンがやってきました。教育ボランティアIrisは静電気の原理を学びながら、子どもたちへクリスマスプレゼントを渡したいという願いから、12月17日に12月企画「静電気でプレゼントGETだぜ」を実施しました。

 

この企画では、ストロー、紐、発泡スチロール、下敷きを使い、小学生でも簡単にできる工作をします。ストローに紐を付け、紐の先端に発泡スチロールや下敷きを括り、釣竿のようにします。発泡スチロールや下敷きを擦ることで静電気が発生し、欲しいものを書いた色紙を静電気の力を使って釣り上げるゲームです。今回の企画の目標は、①児童に動画を視聴してもらい、静電気の原理について学ぶ。②オリジナルの釣竿を作成する。③天気、湿度と静電気を結び付ける。の3点です。当日は検温や消毒などの感染症対策を行い、参加児童8名、学生スタッフ8名で挑戦しました。

 

まず、静電気の原理について理解してもらうために児童に動画を視聴してもらいました。原子の話は小学生には難しそうでしたが、下敷きで髪の毛を擦ると髪の毛がくっつくことやドアノブを触るとパチッと電気が流れることなど、静電気で生じる身近な現象について積極的に発言してくれる児童が多くいました。

静電気を利用した釣竿を作ろう!

次に、釣竿を作成していきます。作成手順は、

①ストローにテープを使って毛糸を付ける、

②発泡スチロールや下敷きを切り抜く、

③発泡スチロールや下敷き、色紙にエサや欲しいものを書く、

の3段階です。①の作業はテープでストローに毛糸を付けるだけで比較的スムーズに進みました。②については発泡スチロールを選んだ児童は材質が柔らかいので、簡単にハサミで切れましたが、下敷きを切る児童は材質が硬いことから少し手こずる場面が見受けられました。切るのが困難な児童には学生スタッフが手伝う必要がありました。③の工程は主に絵を描く作業です。好きな絵を描くということで、描きたい絵がすぐに思いつく児童と描くまでに時間がかかってしまう児童とで分かれてしまいました。なかなか絵が描けない児童には、学生スタッフが絵を提案したり、一緒に描いたりするなどの対応をしました。児童一人一人オリジナルのキャラクターや欲しいものを自由に描いていました。

下敷きや発泡スチロールを帯電させて釣り大会!

完成した静電気の釣竿でいよいよ釣り大会です。事前に学生スタッフが作成した釣り堀に、児童が色紙に描いた絵を並べました。釣竿の先端に付いている下敷きや発泡スチロールをビニール袋で擦り、静電気を発生させて準備完了です。釣り大会が始まると児童全員がたくさんの色紙を釣り上げることができました。

 

よく観察すると、下敷きと発泡スチロールとでは、付く力が異なるようです。「なんでだろう」と疑問抱く児童たち。「擦る量が関係している」、「天気が関係している」など、自分たちの考えを積極的に発表してくれました。

当日の天気は曇りで比較的湿度が高く、静電気が発生しにくい天気でした。学生スタッフは静電気が発生しない事態を見越し、磁石を用意しました。静電気での釣りの後に、児童には磁石でのお菓子釣りも体験してもらいました。学生スタッフは事前にお菓子の裏にクリップ、10円、銀色の紙を貼り付けたものを用意し、児童に「さて、どのお菓子が釣れるかな〜」と促します。すると、「クリップはくっつくけど、10円玉はくっつかない!」などと児童が反応。その他にも教室内にある洗面台やドアノブ、10円以外の硬貨など磁石は何にくっつくのか、児童たちは静電気以外での磁石の性質も楽しく学ぶことができました。

企画を終えて

今回は静電気と磁石の性質を、お菓子釣りなどを通して楽しく学ぶ企画でした。低学年の児童には少し難しい内容となっていましたが、動画を視聴させることで身近な静電気の例を児童から積極的に発表してもらうことができました。また、つまずいてしまう児童にはわかりやすく学生スタッフがフォローし、楽しく遊ぶ中で学びの要素が大きい活動にすることに成功しました。児童からは、「自分だけの釣竿が作れて楽しかった」「釣りで静電気をおこせた」「曇りで釣るのが難しかった」などといった感想を頂くことができ、企画の目標を達成することができました。

 

今回の反省点として、釣り堀が小さかったため、児童同士の釣竿の磁石がくっついてしまい、活動が所々中断してしまう場面がありました。改善策として、釣り堀を広くするか、分けるようにした方が良いと考えました。また、児童に硬貨を提示する際に一斉に来てしまい、騒がしくなってしまう場面がありました。硬貨を1枚ずつ提示すれば防げたことでしょう。これら12月企画から得られた経験や反省を来年の企画に生かし、児童が楽しみながら多くの学びに繋げ、企画の進行もスムーズに行っていけるような企画を目指していきます。

文責:三浦遥星