敬愛大学には、海外を訪問し、これまで学んできたことを深化させる「海外スクーリング」(担当:土弘教授,長谷川准教授)という海外体験の機会があります。2025年9月、学生たちはアメリカ・ウィスコンシン州へと出発します。現地での学びや交流に備えて、春から事前指導を重ねてきました。5月14日の初顔合わせでは、最初は緊張した表情だった学生たちも、自己紹介を通じて少しずつ打ち解け、「一緒に挑戦する仲間」としての雰囲気が生まれました。9月3日の最終指導では、現地での注意点や3日目以降に予定されている日本語学習者に対するサポート方法の確認を行いました。学生たちはいよいよ出発を意識して気持ちを高めていました。
最初の舞台は ウィスコンシン大学ミルウォーキー校(UWM)。州立の大規模大学で、日本語を学んでいる現地の学生たちの授業に参加し、本学の学生が“日本語学習をサポートする役割”を担います。日本語の学習を助けるのは簡単だと思われがちですが、実際には専門的な視点や工夫が必要です。
今回のスクーリングには、日本語教員養成課程(副専攻)を履修する学生も参加しています。この課程は、日本語を話せるだけでなく、「外国語としての日本語」を教えるための知識や技能を身につけ、文化や習慣の違いをふまえた指導力を養うことを目的としています。学生たちにとって今回の活動は、将来の日本語教育実習を前に現場を体験し、自分の力を確かめる貴重な機会となります。
サポートの中で行うプレゼンテーションの内容を検討する学生たち
次に訪れるのは、ミシガン湖を望む美しいキャンパスを持つ コンコルディア大学ウィスコンシン校(CUW)。ここではアンダーバーグ教授による「スポーツ・エンターテインメントのマーケティング戦略」の講義を受講し、スポーツが街を盛り上げ、人々をつなぐ力について学びます。
そして学びの合間には、アメリカならではの体験も待っています。メジャーリーグ・ブルワーズの試合観戦では、スタジアムを揺らす大歓声を肌で感じられるでしょう。ボリューム満点の アメリカサイズのステーキ を味わう特別な夕食や、ミルウォーキー美術館では独創的な建築や展示にふれる時間もあります。授業や観光、文化体験を通して、教室の外でも「生きた学び」が広がっていくのです。
アメリカはとても自由な国です。その雰囲気を肌で感じ、現地の人に自分を理解してもらうために、思いきって“話すこと”“目立つこと”を大切にしてほしいと思います。日本の流行からはなれてアメリカのファッションを楽しむのもいい経験になるでしょう。日本でも外国人に日本語を教えたり支援したりするニーズが高まっていますが、“日本人だから教えられる”わけではありません。基礎を学んでこそできるものです。今回のスクーリングは、その大切さを実感できる機会になるでしょう。
担当教員の土弘教授より
学びと観光、そして挑戦と交流。そのすべてを体験できるのが、今回の海外スクーリングです。出発を目前に、学生たちの期待は大きく膨らんでいます。次回は現地での活動レポートをお届けします。どうぞご期待ください。