2025年度から情報マネジメント学部が新設され、国際学部の観光マネジメントコースはそのまま情報マネジメント学部に引っ越します。ポストコロナの中、観光市場も回復は順調で、現在の4年生の内定先も旅行業界、宿泊業界、航空業界いずれも増加しています。また、成田国際空港の更なる機能強化に向けて、成田国際空港周辺の地域づくりもその推進体制がより具体的に協議されています。観光の学びに加えて最新のデータ分析の手法を身につけ、さらに広がる将来の可能性に向けて、ぜひ情報マネジメント学部で一緒に学びましょう。
毎月の日本へのインバウンド客(訪日客)数は順調に回復しています。観光庁の観光立国推進基本計画では、宿泊業が特に注力すべき業界と位置付けられています。実際に都市部でのホテル単価はまだまだ上り調子です。「ホテル・ビジネス論」は、宿泊業をその発展史からマネジメント手法等、多方面から総合的に理解することをねらいとしています。約70名の履修者に向けて、近年、目まぐるしく変化しているこの業界の最新の情報も伝えています。10月22日の第4回目の講義では、かつてホテルマンとして活躍され、現在は転職してキャリアサポーターとして学生の就職支援に携わる、株式会社マイナビの関氏に特別講義をしてもらいました。
ビジネスとは何か?仕事とは何か?
2年生から4年生まで幅広く履修している「ホテル・ビジネス論」――この日の講義で最初に取り上げられたテーマは、「ビジネスとは何か?仕事とは何か?」という問いでした。その中で、“Will, Can, Must”と分かりやすいキーワードが提示されました。“Will”は「やりたいこと・したいこと」、“Can”は「できること・得意なこと」、そして“Must”は「やるべきこと・求められていること」を指し、わかりやすい日本語で具体例が示されました。就職活動ではまず自己分析を徹底的に進める必要があるとされ、このようなフレームワークを活用することで、次第に自分の答えが見えてくるとのことです。例えば、「人と関わる仕事がしたい」「ありがとうと言われる仕事がしたい」といった願望を持つなら、ホテル業やサービス業が将来の選択肢になり得えます。一方で、「誰かに喜んでもらいたい」という思いだけでは、ビジネスの視点が抜け落ちてしまいます。「ビジネスとは何か?仕事とは何か?」と問いを深掘りしていく過程が、学生たちにも伝わったようです。
ホテルのビジネス構造とキャリア
続いて、講義の中心的なテーマである「ホテルの売り上げ構成」に話題が移りました。ホテルの売り上げが、宿泊部門(客室)、料飲部門(レストラン)、宴会部門(結婚式等)から構成されること、また経費が①人件費、②施設維持費、③仕入れ費用などで成り立つことが説明されました。そして利益を出すコツへと話題は発展します。
グループワーク
講義後半ではグループワークが実施されました。テーマは、修学旅行など学生も経験したことのある場面で、ホテルスタッフがどのように連携しているかを話し合うものでした。宿泊業に興味をもつ学生同士、初対面でも楽しそうに意見を交わしていました。
ホテル業界の多様性
さらに、ホテル業界の多様性について、タイプごとの特徴やさまざまな職種・業務が順を追って説明されました。新入社員からマネージャーに至るまでのキャリアパスについても具体的でわかりやすい内容で、学生たちの理解が深まったと思います。特に、年次が進むにつれて求められる「ビジネス力」の重要性が強調され、四年制大学卒の新入社員にはマネジメント能力が期待されることが指摘されました。
実際の就職活動の方法を具体的に解説
今年の3年生からインターンシップの制度が変更になり、多様なオープンカンパニーやインターンシップの機会が企業から提供されています。こうしたさまざまな情報をどのように探し、一人一人が目指す仕事とどう就職活動に結びつけていけば良いのでしょうか。関氏はキャリアサポーターとして、実際にマイナビの情報を検索しながら、学生に示してくれました。
経験に基づいた説得力のある授業展開、すぐに使えるようになる就職支援のツールを実際に体験しながら学ぶ授業の手法は、「ホテル・ビジネス論」ならではの貴重な講義でした。後日、3年生を中心に「○○ホテルのオープンカンパニーに参加してきた」といった話題が数多く聞かれるようになっています。宿泊施設は働く側にとっても選択肢が多く、そして働き方も千差万別です。今回の授業を参考に、ぜひ一人一人の可能性を広げてもらいたいと改めて思いました。素晴らしい講義を本当にありがとうございました。