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教員・学び・ゼミ

キラリ☆こども教育学科教員vol.4

国際学部 こども教育学科 阿部 学准教授

2018/05/15

1.先生のご専門の分野についてなるべく具体的に教えてください!

子どもたちの学校生活のほとんどの時間は「授業」の時間です。その時間が退屈でつまらないものであったら…ツライですよね。子どもたちが「もっと知りたい!」「やってみたい!」と思えるような、ワクワクするような授業はできないだろうか…そんなことを日々考えています。
みなさんは、授業というとどんなイメージをもつでしょうか? 時代が変わる中で、授業に対する考え方も大きく変わってきています。たとえば、即時にプレイ結果が返ってくるスマホゲームに慣れた子たちにとっては、先生が黒板の前に立ち一方的に喋り続けるような授業は退屈かもしれません。先生に無理やりつくらされたグループより、ソーシャルゲームの方が人と協力しやすいかもしれません。あるいは、教科書以上の情報がネットに溢れている中で、学校で何をどう教えるべきか、私たちは今一度ていねいに考えていかねばなりません。さて、このような時代に、授業という営みは一体どうあるべきでしょうか?
こうしたことを考えながら、具体的に授業プランや教材を作成し、自ら子どもたちに授業をしていくという実践的な研究を行っています。

制作に関わった教材の例
※株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメントと共同で開発した情報モラル教材です。

大学では「教育方法・技術論」という講義を担当しています。教え方や学び方についての歴史的・理論的背景から、具体的な授業のやり方、最新の情報(教科となった「道徳」や、ICTの活用、プログラミング教育など)まで「教育方法」の基礎を学ぶ授業です。より専門的には、2年次以降に履修する「専門研究(ゼミ)」において学生のみなさんと授業プランを考えたり、特殊な実践を行っている学校現場を訪問したり、教育研究の必読書を読んだり、ということを行っています。

2.敬愛大学の学生に期待することは何ですか?

「レビュアーであるな、アクターであれ」ということを伝えています。昔ある映画で「事件は現場で起きている!」というセリフがありましたが、教育に関するおもしろいこと、大変なこと、不思議なことも、日々の学校現場で起こっているはずです。本を読むことも講義をしっかり聴くことももちろん大事ですが、隙あらば学校や社会へ飛び出して、その中で自分にできることやってみてほしいと思っています。授業をするにしても、プランを想像するだけではうまくいくかどうか分かりません。実際にやってみて、やりながら考えていくことが大事です。そして、現場で奮闘するほどに、大学での講義や読書の意味がより深く理解できるようになるはずです。そうした思いを込め「レビュアー(批評する人)であるだけでなく、アクター(行動する人)でもあってほしい!」と言っています。

3.大学受験を目指す方へメッセージがあればお願いします。

「子どもが好き」という理由で教職を目指す人は多いと思います。もちろん「子どもが好き」であることはとても大切なことですが、昨今の学校現場には様々な課題もあり、「好き」というだけではとても苦労をするでしょう。大学で先端事情をしっかりと学び、教育のプロフェッショナルとして教壇に立ちたいと考えている方にぜひ来ていただきたいと思っています。日本の教育をよりよいものにするために、一緒に学びましょう!

昨年度、これまでの研究成果をまとめた本を3冊出版することができました。教職を志す高校生の方には、大学進学を待たずとも、ぜひ読んで学んでほしいと思います。
『企業とつくる「魔法」の授業』教育同人社(編著)
『授業づくりをまなびほぐす―ここからはじめるクリエイティブ授業論―』静岡学術出版(共著)
『子どもの「遊びこむ」姿を求めて―
保育実践を支えるリアリティとファンタジーの多層構造―』
白桃書房

また、NHK Eテレで放送中の「メディアタイムズ」の企画に関わっています。小学生にメディアについて学んでもらうための番組です。
ウェブでも見られますので、ぜひ御覧ください。

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